北京パラリンピックと大学(1):大学はどう選手をPRしているか

マイスターです。

オリンピックも終わり、関連の報道も急激に減少。
北京に対する皆様の興味も急速に失われつつある頃だと思いますが、マイスターがそうはさせません

「もう一つのオリンピック」は、これからスタート。
北京の夏は、まだまだ続くのです。

【パラリンピックとは?】
パラリンピック(Paralympic)とは、4年に1度、オリンピック終了後にオリンピック開催都市で行われている「もう一つの(Parallel)+オリンピック(Olympic)」のこと。
夏季競技大会と冬季競技大会が開催されている。
この大会に出場するためには、
①大会で定められた標準記録を突破
②世界ランキングの上位に入り出場権を獲得
③世界選手権大会や地域選手権大会で出場権を獲得
などの厳しい条件をクリアしさらに国内の競技団体に選考されなければならない。
世界のトップアスリートだけが出場できる国際競技大会である。
(「パラリンピックとは?」(財団法人 日本障害者スポーツ協会)より)

パラリンピックは、障害者スポーツの国際競技大会。
オリンピックと同様、世界最高峰のアスリート達がしのぎを削って競技を行う場です。

マイスターはパラリンピックにボランティアとして参加したことがあるので、各国の選手達を間近に見る機会があったのですが、やはり世界トップクラスの選手達はすごいです。

パラリンピックの場合、例えば足が不自由な選手による競技ですと、選手達の足以外の筋肉が半端ではありません。腕とか肩とか、とてつもないことになっています。
足を使わずに瞬発力を作り出したり、競技時のバランスを維持したりわけですから、力も技術も大変なもの。
実際に見てみるまで、マイスターはそのすごさを知らなかったのですが、確かに「もう一つのオリンピック」と呼べる大会でした。

日本では、障害者スポーツを、競技ではなくリハビリの一環として認識している方も多いと聞きます。
パラリンピックも何度か回を重ね、またマンガ『リアル』のヒットもあり、認識は少しずつ変わってきていると思いますが、イメージがわかない方にはぜひ、パラリンピックの観戦がオススメ。
開会式は9月6日、閉会式は9月17日だそうです。
ちなみに競技日程は、↓こちらで確認できます。

■「競技日程[予定]」(財団法人 日本障害者スポーツ協会)

さて本ブログでは、自校の選手がオリンピック代表に選ばれた! と、学園をあげてPRしている大学が非常に多いことをお伝えしてまいりましたが、パラリンピックについてはどうなのか。
ちょっと調べてみました。

■「北京オリンピック・パラリンピック壮行会開催 」(筑波大学)

■「北京オリンピック・パラリンピックに出場の水谷さん(政経1)、秋山さん(法2)を学長が激励」(明治大学)

■「北京五輪およびパラリンピックに立命館OB・OGが出場!!皆さん応援よろしくお願いします」(立命館大学)

オリンピックとパラリンピックの両方に選手を送っている大学では、上記のように、出場決定から壮行会まで、一緒に行われるところが多かったようです。
オリンピック、パラリンピックの主旨からすれば、これはとても自然なことですが、大学でもやっぱりそうでした。

競技が違えば、なかなか普段から顔を合わせる機会もないもの。世界最高峰を目指す学生同士が大舞台を前に、こうして共に勝利を誓い合うというのは、なかなか壮観です。

しかし、オリンピックとパラリンピックの両方に選手が出るって、すごいことですね。

■「北京パラリンピックに大学院生が出場します」(東海大学)

■「本学学生が北京パラリンピックに日本代表として出場決定!」(目白大学)

在学生がパラリンピックの日本代表に選ばれたことを速報するリリース。
どちらの選手も、既にすごい実績を出しているトップアスリートです。
大学も、代表の内定を早い段階で報じていますね。

■「速報!社会福祉学科卒業生の笠本明里さんが北京パラリンピックに出場」(神戸女子大学)

笠本さんは在学中、この北京パラリンピック出場を目標として、国内はもちろん海外でも数多くの大会に出場し、素晴らしい成績をのこしています。  
在学中の活躍に敬意を表し、学位記授与式において「特別表彰状」が授与されました。
(上記記事より)

この3月に卒業されたばかりの卒業生が出場する、神戸女子大学。
特別表彰を受けるほどの実績が、日本代表という形で実を結びました。
表彰した大学にとっても誇りでしょう。

卒業式に列席した同窓生や来賓の方々も、報道などを見て「あ! あの学生だ!」と思うのではないでしょうか。

■「パラリンピック 小宮正江選手に応援を!!」(九州産業大学同窓会)

9月6日から17日まで開催される北京パラリンピックのゴールボール選手として、九産大商学部出身の小宮正江さんが出場します。
小宮さんは、5月31日に開催された楠風会会員交流懇親会に出席し、パラリンピックに向けての抱負を述べ、会長はじめ会員のあたたかい激励を受けたことは記憶に新しいところです。
ゴールボールの競技日程は、別表のとおりです。小宮さんの活躍に盛大な応援をいたしましょう!!
(上記記事より)

九州産業大学出身の小宮選手。同窓会がPRを行っています。
同窓会にとっても、自慢の同門ですね。

競技日程がすぐにわかるよう、サイトにリンクを載せているのは、気が利いています。
応援を呼びかけている大学でも、あまりこういった工夫をされている大学は多くありません。
ぜひ見倣いたいところです。

■「北京パラリンピック車いすバスケットボール日本代表選手・宮島徹也さんの壮行会が開かれました。 」(日本福祉大学)

2008年北京パラリンピック車いすバスケットボール日本代表選手に、日本福祉大学情報社会科学部人間福祉情報学科2年生の宮島徹也さんが選ばれました。今年9月6日から開かれる北京パラリンピックの車いすバスケットボール代表選手には、宮島選手以外にも、本学OGの高林美香選手(95年社会福祉学部卒業)、OBの森紀之選手(95年経済学部卒業)の二人が選ばれており、日本福祉大学からは現役・卒業生あわせて三名が北京パラリンピックに出場することになりました。宮島さんは、チーム最年少の選手です。
(上記記事より)

福祉の名門、日本福祉大学。
在学生の宮島さんの他、卒業生の2人も車いすバスケット代表とのことですから、大学のチーム自体も、さぞかし強豪なのでしょう。スポーツの名門校です。

■「北京パラリンピック出場! 小山恭輔さん」(日本社会事業大学)

同じく福祉の名門、日本社会事業大学。
在学生である小山恭輔選手のインタビュー記事を掲載しています。

ご自身の障害のことについても語られていますが、トップアスリートの言葉として語られると、受け取る側の印象もまるで違ってきそうです。

……と、長くなってきそうですので、続きは次回にします。

以上、マイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。