ニュースクリップ[-8/24] 「和歌山大観光学部 中心市街地への進出断念 コストなどがネックに」ほか

マイスターです。

さて、日曜日になりましたので、今週も一週間の教育ニュースの中から、いくつかを選んでご紹介します。

【「切り札」だった観光学部が……】
■「和歌山大観光学部 中心市街地への進出断念 コストなどがネックに」(MSN産経ニュース)

和歌山大学の小田章学長は21日、和歌山市栄谷の同大で記者会見し、観光学部を市内中心部の商店街「ぶらくり丁」周辺へ進出させる計画をコストなどの理由で断念すると発表した。市や地元商店街などは街の活性化の柱にすえていただけに影響は大きく、波紋を広げそうだ。
小田学長は会見で、民間施設を利用した場合の賃貸料や共益費の問題、市が提供を提案した施設の立地問題などで交渉が難航したとし、「周囲に負担をかけてまで中心市街地へ進出はできない」と説明。県と市には先月、進出断念をすでに伝えてあるという。一方、複合商業施設「フォルテ・ワジマ」で展開するサテライトキャンパス事業などは継続し、中心市街地活性化へのさまざまな取り組みを今後も行うとしている。
昨年8月に国の認定を受けた中心市街地活性化基本計画で、観光学部の進出を柱のひとつとしていた和歌山市の大橋建一市長は「このような結果になり大変残念。今後、連携会議の設置やイベント活動に対する協力を通じ、中心市街地活性化に向けて連携を深めたい」とコメントした。しかし、担当部署のまちおこし推進課には今週に入るまで計画断念の情報は伝わっておらず、中居浩課長は「すぐに国へ報告し、今後どうしていくか検討したい」と困惑していた。
(上記記事より)

和歌山市内中心部への進出が計画されていた和歌山大学観光学部。
しかしコストの折り合いや立地の問題などで、市内中心部への進出を断念する結果になりました。

イベント活動などで今後も市内の活性化に関わってはいくものの、

小田学長は「中心市街地と縁を切ることはない」としながらも、「(進出について)食い違いがあった。今のキャンパスに学部の拠点が出来てしまったら、出て行くことは無理」と述べ、将来的な進出にも否定的な考えを示した。
「和歌山大観光学部、中心市街地進出を断念し学部棟構内に建設」(読売オンライン)より)

……と、キャンパスそのものの進出については、将来的にも難しいと大学側はコメント。
市の方、特に「まちおこし推進課」は、困惑ぎみの模様です。

■「和歌山市中心市街地活性化基本計画概要版 ~歩いて暮らせる賑わいあふれる城まち~」(和歌山市)

↑これまでに発表されていた和歌山市の市街地活性化基本計画では、中心商業地(ぶらくり丁周
辺地域)の歩行者・自転車通行量を、平成18年度の22,075人から、平成23年度には26,500人にすることが謳われています。
そのための施策の中心が、和歌山大学観光学部の誘致だったのです。
こうして一度打ち出した数値目標も、見直さざるを得ないでしょう。

結果的には大学も市も、大きな影響を受けたようです。

【色々な意味で、歴史を体感できるのかも知れませんが。】
■「JTB、シニアカレッジが好調-台湾大学には李登輝元総統の講義も」(TRAVEL VISION)

ジェイティービーの50歳以上を対象にした滞在型の公開講座「シニアカレッジ」が好調に推移している。シニアカレッジはJTBと国立大学が共同で主催するもので、昨年は7大学を対象に計209名が参加。今年は台湾大学を加え計8大学で展開するが、8月14日に販売開始されたばかりの台湾大学の講座をのぞき、すでに申し込み人数は約240名で昨年を上回った。
(略)2008年のシニアカレッジは4月に募集を開始していたが、このほど台湾大学での生涯プログラムの内容を決定、8月14日から販売を開始した。10月6日に開講し、5日間で計10講義を実施。このうち、「日本精神と『武士道』解題」は、台湾大学の教授でもあった李登輝元総統が講義を担当する。
(上記記事より)

■シニアと大学(2) シニアが大学の学びに触れる企画、増加中

以前、ブログでもご紹介した、JTBのシニアカレッジ。
今年は台湾大学が登場。なんと、李登輝元総統による直接講義もあるとのことで、豪華です。

ちなみに、パンフレットは↓こちら。

■「台湾大学シニアカレッジ パンフレット(PDF)」(JTB)

多くの講義が予定されているようですが、京都帝国大学で学んだ李登輝氏のものも含め、講義のすべてが「日本語」で行われるという点が「ウリ」のよう。
また、パンフレットには台湾大学の解説文として、

日本でも数少なくなった旧帝国大学風の重厚な校舎や学校施設が散在し、外国の大学なのになぜか強い郷愁を覚えます。
(上記記事より)

……といったことがサラリと。
台湾大学はもともと、日本が「台北帝国大学」として設立したという経緯を持つ大学ですから、当然と言えば当然なのですが……個人的には、こんなにあっけらかんと書いていい部分かな、と違和感も少し覚えました。

「海外なのに日本語で教えてもらえて安心!」
「帝国大学みたいな雰囲気がノスタルジックで素敵!」
……くらいのノリなのでしょうか。確かにシニア向けとしてはピッタリの企画なのかも知れませんが……うーん。

【ヒロシマで平和講義のアイディアを募集。】
■「広島大、講義アイデアを公募」(中国新聞)

広島大(東広島市)は、2009年度以降に開設予定の平和授業について、どのような講義内容にすればよいかなどのアイデアを学内外から募っている。世界初の被爆地ヒロシマでの建学精神を学生に伝えるため、自由な発想を歓迎する。
自由記述形式での公募。核廃絶や不戦に限らず、世界の貧困や格差是正など平和全般がテーマ。採用者が講師となる場合もある。
(上記記事より)

「自由で平和な一つの大学」という建学の精神を持ち、基本理念の最初に「平和を希求する精神」を掲げる広島大学。
「ヒロシマ」の大学として、これまでも「ヒロシマ学」や「戦争と平和に関する総合的考察」など、様々な平和に関する授業を実施してきたとのこと。

そんな広島大学が、来年からスタートする平和授業のアイディアを公募しています。

■「お知らせ:『平和を希求する精神』を培う授業アイデアを募集します」(広島大学)
■「平和に関する授業アイデア募集プロジェクト」(広島大学)

応募期限は11月28日だそうですから、何か良いアイディアをお持ちの方は、大学までどうぞ。

【物議を醸す? 論文。】
■「MITの学生が電車に無賃乗車する方法を論文で書いて成績トップに」(GIGAZINE)

世界的な科学者を輩出するマサチューセッツ工科大学(MIT)の学生が、電車乗車用ICカードの残額を変更する方法を見つけ出し、論文に書いてトップの成績を得たとのこと。
実際に使ってしまったら問題がありますが、プロセスを明らかにすること自体は学術的なことで犯罪ではないということのようです。
(略)ICカード残高の変更方法を見つけ出したのは3人のマサチューセッツ工科大学生。最初はただのイタズラだったのですが、うまくいったため論文にしてしまうことを決めたようです。この件に関してマサチューセッツ湾交通局はコンピュータ詐欺として訴え、論文を出す前にシステム修復する時間をもらえるよう要請しました。
しかし、「論文発表はコンピュータ詐欺法に違反するものではない」という判決が出て、マサチューセッツ湾交通局は敗訴。学生たちにはトップの成績が与えられ、ICカードはまだ不安定であることが明らかになるという結果に終わりました。
(上記記事より)

世界的にその名を知られる、理工系の名門、マサチューセッツ工科大学(MIT)。
そのMITから、ちょっと変わったニュースです。

優れた論文だったのでしょう。きちんと評価し、トップの成績を与えたMITの懐の深さが素敵です。

【メダリストの学歴。】
■「中国の金メダリスト、高学歴の真相」(MSN産経ニュース)

こちらも、どこまで事実かはわかりませんが、またまたちょっと考えさせられる内容です。
程度の差などはあれ、似たようなことをやっている大学は日本にもあるような。

以上、今週のニュースクリップでした。

今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
来週も、お互いがんばりましょう。

マイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。