ニュースクリップ[-8/17] 「開票作業に大学生活用、新潟」ほか

マイスターです。

さて、日曜日になりましたので、今週も一週間の教育ニュースの中から、いくつかを選んでご紹介します。

【大学生の活用で一石二鳥。】
■「開票作業に大学生活用、新潟」(新潟日報)

新潟市選挙管理委員会は10月19日に投開票される県知事選で、若い世代の投票率アップと市職員の負担軽減を図るため、開票作業の一部に地元大学生を充てる。同市の20歳代の投票率は全世代平均と比べ大きく落ち込んでおり、市選管は事前研修や開票事務を通じて啓発を図る。同様の試みは政令指定都市では川崎市が過去に実施、静岡市も検討している。
ここ数年の主な選挙を見ると、新潟市の20歳代の投票率は、市全体の投票率の半分から3分の2程度にとどまり、各年代の中で最も低い傾向が続く。2005年衆院選の「郵政解散」のように注目を集める選挙では42・71%と比較的高いケースもあるが、篠田昭市長が再選を果たした06年の市長選は2割を切った。
(略)そこで打ち出したのが、大学生に開票作業を担ってもらうというアイデア。開票だけでなく、投票日前に実施する事前研修を受けることを参加条件とし、選挙への関心を深めるきっかけづくりとする。
すでに新潟国際情報大学(同市西区)に打診し、学生を確保する協力を取り付けた。市選管の松田勝比古事務局長は「若者の選挙離れは顕著だ。選挙を身近に感じてもらえば、効果が大きいのではないか」と期待する。
(略)投票率アップと負担軽減の一石二鳥を狙う今回の試み。市選管は知事選で問題がなければ、他の大学にも協力を求め、他の区にも広げたい考えだ。
(上記記事より)

大学生に選挙の開票作業を行ってもらおう、という新潟市の取り組み。
若い世代の投票率の向上と、投票業務に関わる市の職員の負担軽減を狙うもので、川崎市などで既に前例があるとのことです。

市民が願いを託した投票用紙を開票する作業は、非常に重要。
「清い一票」を扱うことで、確かに選挙への感心は高まりそうです。

こうした作業を志願する学生には、もとから言われなくても選挙に行く人達が多いような気もしますが、そこは、大学側のPR力が問われるところでしょうか。

自治体のインターンシップや、政治や行政を学ぶプログラムの一環として位置づけられても面白そう。色々な展開ができるかも知れません。
自治体ごとに色々と工夫して導入されたら、面白いと思います。

【窯業大学校と大学が連携。】
■「連携・協力協定:佐大と窯業大、単位・施設などで /佐賀」(毎日jp)

佐賀大学文化教育学部(佐賀市)と県立有田窯業大学校(有田町)が11日、有田窯業大学校で、連携・協力の協定を結んだ。来年度から新たに4年制課程を設置する窯業大学校と、地域貢献の道を探る佐賀大の思惑が一致した形だ。単位の相互認定や施設・設備の相互利用、教職員・学生の交流などを行う。
(略)詳細はこの日設置した連絡会議で話し合うが、本格的な交流は11年度からになりそうだという。佐大の木工、デッサン、鋳金、染色。窯大の窯焼き、型押し成形、絵付けなどの設備を相互利用する予定。
(上記記事より)

全国的に大学間連携が盛んですが、こちらは大学×大学校の取り組み。
県立有田窯業大学校と、佐賀大学文化教育学部が連携して、単位互換や施設・設備の相互利用、教職員や学生の交流などを行うとのことです。

■佐賀大学 文化教育学部
■佐賀県立有田窯業大学校

窯業大学校と連携している学部なんて、とても面白そう。
佐賀大学文化教育学部には美術・工芸課程もあるので、本格的な窯業を学べる環境が備わるメリットは大きいと思います。

このように、地域の個性的な教育機関と大学とが連携する取り組み、これから全国でたくさん事例が出てきそうです。

【ブログ審査も?】
■「上智大『ミスソフィア』への道はブログも決め手。」(Techinsight Japan)

ソフィア祭実行委員は8月1日、この候補者5人のブログを開設した。
ブログは候補者の性格や内面をもっとしってもらうのが目的で毎年開設している。が、今年はさらに彼女らの個性を出してもらうように、「color」をテーマに据えたという。いままで以上に候補者の個性がより伝わるようブログやインターネット上のコンテンツを充実させるということだ。
さらに、今年ははじめての試みでネットによる投票も行い、11月3日まで自由にネットから投票できる。
(略)ミスソフィアも芸能人なみのブログで、おもわぬスター誕生となるかもしない。
(上記記事より)

たまにはこんな話題も。

今でも多くの大学で行われている(のかな?)「ミス○○大学」。個人的にはあんまり興味を持ったことはないのですが、有名な大学では、アナウンサーや芸能人の登竜門のように扱われているケースもあるとか。
上智大学の「ミスソフィア」も、そんな有名ミスコンテストの一つと聞きます。

そんなミスソフィア、最近ではブログも重視しているそうです。
ブログでファンを掴むと、人気投票で有利になるということなのでしょうか……。
最近ではブログがウリという有名人もいますので、方向性は間違っていないのかも知れませんけれど。

■「上智大学学園祭:ミスソフィアコンテスト2008」

受験生が参考にできるような、一般的な上智大生の生活ぶりが描かれているという保証はありませんので、上智志望の方はご注意を。

【学生によるファッションショー。】
■「岐阜に学生パワーを! ファッションショー企画」(岐阜新聞web)

おしゃれ大好きな県出身の大学生らが岐阜市の街中で、自主企画のファッションショー「G・G・COLLECTION」を9月13日午後1時半から、同市徹明通のてつめいギャラリーで開く。「学生のパワーを岐阜に集結させ、にぎわいを街の活性化につなげたい」としている。
主催したGGC(岐阜県岐阜市コレクションの略)代表で関西大学3回生の浅野雅樹さん(21)=岐阜市出身=は、服飾サークルを立ち上げて関西を拠点に活動する。「関西では学生の活動が活発で、街のにぎわいにもつながっている。岐阜でもそのにぎわいをつくり出したい」と、地元での開催を思い立った。
友人らを通し、地元の学生ら約20人が集まった。衣装はデザイナー志望の服飾専門学校生が、舞台設営は岐阜大学工学部の学生と、それぞれの得意分野で力を出し合い、ショーを完成させる。衣装の制作費などは参加学生で賄うが、16地域振興財団の助成が受けられ、運営費を補うことができた。
当日は、関西や名古屋の大学の服飾サークルも加わり約60点の衣装を発表する。
(上記記事より)

■「<09年春夏香港コレクション> 香港理工大学の学生、ショーを披露」(MODE PRESS × YAHOO! FASHION)

香港で7月8日から11日まで、09年春夏香港コレクション(Hong Kong Fashion Week)が開かれている。初日の8日には、香港理工大学(Hong Kong Polytechnic University)の学生によるファッションショーが開催された。
(上記記事より)

学生によるファッションショー、という話題2本。

前者は岐阜の学生達による自主企画で、街の活性化を意図したもの。エネルギッシュなステージになりそうです。
多くの団体から助成を受けたとのことで、若者のパワーに対する期待の高さがうかがえます。
お近くにお住まいの方は、立ち寄られてみてはいかがでしょうか。

後者は、香港理工大学の学生によるファッションショー。
元記事には写真も掲載されていますので、ご覧になってみて下さい。
「09年春夏香港コレクション」の初日に位置づけられている、本格的なものです。
(この記事だけだと「学生がモデルを務める」という意味なのか、「学生によるデザイン」という意味なのかわかりにくいのですが、どちらでしょうね。両方かも?)

【コンテナ学生寮。】
■「船舶用コンテナを学生寮に=名門大、住宅難で苦肉の策-豪」(時事ドットコム)

オーストラリアの首都キャンベラにある名門、オーストラリア国立大学は、学生の住宅確保が物件不足で難しくなっていることから、キャンパスで船舶用コンテナを改造した簡易型学生寮の建設を計画している。安い費用で短期間に建てられるのが特長で、100戸を来年建設し、学生の評判が良ければ戸数を増やす。
(上記記事より)

コンテナを改造した住まいというのは従来からありますが、それを学生寮にするという事例はあまり聞いたことがありません。
それくらい、学生の住まいが不足しているということでしょうか。
質の高い簡易型学生寮を正式に製品化したら、世界中の大学から引き合いが来るかも知れませんね。

これとは全然関係ありませんが、以前、ある大学の建築学科の卒業論文で、「(既に使われていない)ビルの屋上の貯水タンクの中で一ヶ月間暮らしてみた」というものがあったのを思い出しました……。確か、災害時などにおける仮説住宅などへの転用可能性を検証する、みたいなコンセプトだったと思います。
同様の研究を計画している方(いないかな?)は、くれぐれも健康にご注意を。
住居への転用にも、限界があります。

以上、今週のニュースクリップでした。

今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
来週も、お互いがんばりましょう。

マイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。