ニュースクリップ[-1/27] 「ダイエー創業者設立の大学 かつてのライバルらが理事に」ほか

マイスターです。

東京はここのところ、最近、寒いです。
辛いのですが、でも不気味な「寒くない冬」が続くよりはいいのかなぁ、と考え、自分を励ましながら過ごしています。

さて、日曜日になりましたので、今週のニュースクリップをお届けします。

【かつての好敵手が理事。】
■「ダイエー創業者設立の大学 かつてのライバルらが理事に」(MSN毎日インタラクティブ)

ダイエーの創業者、故・中内●(功の力が刀)氏が設立した流通科学大学(神戸市)の理事に、かつてのライバル、セブン&アイ・ホールディングスの伊藤雅俊名誉会長、イオンの岡田卓也名誉会長相談役らが就任する人事が話題を呼んでいる。「若き流通人を育てたい」という故人の思いに賛同したもので、直接学生に講義する機会も持つという。
他に理事に就任するのは、ライフコーポレーションの清水信次会長兼CEO、元ダイエー副社長の川一男シジシージャパン副会長。いずれも日本の流通業界の開拓者だ。任期は4月1日から3年間。
川氏を除く3人は1代で巨大流通グループを築き上げた創業者で、中内氏とは激烈な顧客獲得競争を繰り広げた間柄。互いにライバル意識は強く、「中内氏と伊藤氏は握手しても後で手を洗っていた、といううわさすらある」(流通業界関係者)。それだけに「かつてのライバルが中内氏の下に集まることに、隔世の感を覚える」(業界OB)といった感慨を抱く関係者も多い。
ただ、スーパーの売上高が平成19年まで11年連続で前年を下回るなど、業界を取り巻く環境は厳しく、各社とも「次世代の業界を担う人材育成は急務」(イオン)という危機感は一緒だ。
(上記記事より)

ビジネスではライバルでも、教育では協力。
「業界の将来を担う人材を育成する」という目的を共有した結果のパートナーシップだとのことですが、なかなか面白い関係だと思います。

このような「他の場所ならあり得ない」コラボレーションの舞台になれるというのは、大学という場が持つ魅力の一つだと思います。

【大風呂敷をたたむ結果に……。】
■「LEC大、東京だけに縮小…地方では学生募集せず」(読売オンライン)

資格試験予備校とほぼ同一の授業を行っていたなどとして、昨年1月に文部科学省の改善勧告を受けた「LEC東京リーガルマインド大学」が、現在14か所にあるキャンパスを東京だけに縮小する方針を決めた。
同大学は、司法試験など資格試験対策の予備校を全国展開する株式会社東京リーガルマインドが、構造改革特区制度を利用した初の株式会社立大学として、2004年4月に開校した。
総合キャリア学部に総合キャリア学科がある1学部1学科の大学で、東京と大阪に通学制のキャンパスを持つ。ほかにも通信教育キャンパスを全国に開設した。昨年9月には、キャンパスを首都圏と大阪の4か所に縮小して、地方の10キャンパスでは新年度の学生募集を行わないとの方針を明らかにしており、今回はさらに大幅な縮小を決めた。
(上記記事より)

授業の運営方法など、いくつかの点で文科省から改善勧告を受けてしまったLEC大学。
校舎の大胆な縮小を決定しておりましたが、最終的に、なんと「東京だけ」になるそうです。

全国展開に際しては、地元の自治体などとも連携していた同大。それが次々と閉鎖になるにつれ、「当初の話と違う」という自治体の声も聞かれました。

今回、さらに大胆な縮小計画を発表。
同大は、開学して、まだ何年も経っていません。こうなってくると、「もともと無理な計画だったのかな」と思えてきます。
個人的には、「株式会社立大学でもいい教育はできる!」と証明してくれる大学が出ることを期待しているのですが、LEC大学は今のところ、マイナスのイメージをつくってしまっているように思います。

【それくらい焦っていた?】
■「『大阪府南部は治安が悪い』 京都府立大教員が高校に文書送付」(京都新聞)

京都府立大人間環境学部の准教授が就任予定の新学科への受験を勧めるため、大阪府立大(堺市)や大阪市立大をライバル視し、両大学のある大阪府南部を「ひったくり事件など刑事事件が頻発し、きわめて悪評が高い」などとおとしめた文書を全国の301の高校に送っていたことが24日、分かった。
やり玉に挙げられた両大学は「地域とともに発展してきた大学に対し、許されない行為だ」と抗議。京都府立大は同日、両大学に謝罪文を送った。
准教授は府立大が4月に開設する生命環境学部生命分子学科の教授に就任する予定で、昨年末から今月14日にかけ、自作の文書をファクスで高校の進路指導部宛に送付した。
文書は新学科への受験を強く勧める内容だが「北山地区は…治安が極めて良好」と書く一方、大阪の両大学の環境を太字で下線まで加えて悪く表現し、他の大学も「少々物足りない」と悪い印象を与える表現を重ねた。
15日に近畿の高校から府立大に問い合わせがあり、事実が発覚した。20日に調査委員会を設け、24日付で、文書を送付した京都、滋賀を含む34都道府県の高校と両大学に謝罪の文書を送付した。年度内に調査をまとめ、准教授の処分と再発防止策を決める。准教授は「新学科で知名度が低く、優秀な学生の確保に強い不安があり、何とか注目してもらおうとしてやった。見識を欠き、反省している」と話しているという。
(上記記事より)

ある意味、熱心に母校のことを想っている方だったのだと思います。
でも、中傷された方はたまったものではないですよね。

大学の広報というのは、ブランディング戦略などにもとづき、きちんとコントロールされたものとして発信されるべきもの。個人的に、しかもこれだけの高校に送ったというのは、それだけでもあまり良いことではないように思います。
しかも、報道を見る限り、表現もかなり行きすぎた内容のよう。

今後はぜひ、入試課や広報課などを通す形で、その熱意を発揮してください。

【過激な物理学教授。】
■「熱血物理教授の講義が大人気 YouTubeで見られる」(アメーバニュース)

マサチューセッツ工科大学(MIT)の物理担当であるWalter H.G. Lewin教授(71)の講義が非常に情熱的だと話題となっている。
講義の中で自由落下を説明するために小型大砲を撃ったり、ロケット推進を説明するために消火器推進三輪車に乗ったりする授業が行なわれており、同教授は 1回の授業のために25時間の準備をするという。講義の模様はMITの授業を無料で公開するサイト『MIT Open Course Ware』やYouTubeで閲覧することができる。
(上記記事より。強調部分はマイスターによる)

ほほぅ、これは気になる!

というわけで、講義の映像を探してみたところ、MITによる「Walter Lewin Promo」を見つけました。
↓ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

なるほど、うわさに違わぬ熱血ぶりです。
というか、プロモーションビデオが存在する時点で、既に大学の授業とは思えません。
本当に71歳なのでしょうか、この先生。

さらに興味を持たれた方は、MITの授業が無料で配信されている「MIT OpenCourseWare」のサイトで、実際の講義をフルに視聴することができます。

■「MIT OpenCourseWare:Physics I: Classical Mechanics」(MIT)

これは、日本も負けてはいられません。
先生方、ぜひぜひ対抗、お願いします!

(「この教授に負けてない熱血授業がある!」という情報をお持ちの方、ぜひマイスターにご連絡ください。映像などがありましたら、ぜひこのブログでご紹介させていただきたいと思います)

以上、今週のニュースクリップでした。

今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
来週も、お互いがんばりましょう。

マイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。

1 個のコメント

  • 今日の71才の熱血教授のビデオは、毎日、読んでいる方も、新鮮で、楽しかったです。これからも、こういう企画も、どんどん、取り入れてください!