大学院生の就職活動、早すぎる?

大学院生のときは、修士1年生の3月頃から就職活動を始めたマイスターです。

学部生も、「3年生の冬には就職活動が始まっている!」なんて批判を集めたりしますが、大学院生の就職活動もなかなか大変です。
何しろ、大学院に入ったと思ったら、もう就活。そして、就活が終わったら、もう2年生の終わりだったりするのですから、せわしないです。

そんな大学院生の就活について、経団連から、↓こんな呼びかけがあったようです。

【教育関連ニュース】—————————————–

■「大学院修士1年の採用活動、経団連が自粛呼びかけへ」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070927i308.htm?from=navr
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技術系を中心に修士(大学院修士課程修了者)の企業への就職が増える中、日本経団連は27日、会員企業に対し、修士1年時に広がる大学院生の採用活動の自粛を呼びかける方針を決めた。

(略)経団連の今春の調査によると、技術系新卒採用の7割以上が修士。かつては修士2年時に、学校推薦など就職先が決まるケースが多かったが、最近は、学生自らが企業のホームページに登録して選考を受けるのが主流。製薬系の9月を先頭に、各企業も優秀な学生を確保しようと、採用活動が早期化、長期化していた。

こうした状況について大学は、大学院教育の軽視と批判。大学院の重点化で、大学の学部とは別の大学院に進む学生が増えており、東京工業大の三木千寿副学長は「大学院教育の充実に力を入れているが、就職活動で寸断され台無しになる。半年で何を身につけたと判断するのか」と改善を求める。

経団連は批判を受け、あいまいだった倫理憲章を明確にした。大学院の採用活動について「学習環境の確保に十分留意する」としただけだったものを大学と同じように、「学事日程の尊重」を明記、「学業に専念する十分な時間を確保するため、卒業学年に達しない学生への選考活動を厳に慎む」とした。

(上記記事より)

個人的には、冒頭に書いたとおり、自分も「せわしないなぁ」という気分を味わいましたので、こうした経団連の姿勢には賛成です。

ただ……これ、大学院生の採用活動だけを変更して解決する問題ではないように思います。

というか、学部生の活動と完全に切り離して、大学院生の採用活動だけを後ろに持って行くなんてこと、できるのでしょうか?

大学院生限定の研究職などはともかく、世のほとんどの企業の採用活動は、「大学生または大学院生」という形で、両者を区別せず、ひとくくりにして募集対象にしているように思います。

そして実際のところ、大学院卒だからといって、すべての人が研究や開発の仕事に就くわけではありません。
企画や営業、広報などなど、学部生と変わらぬ職種を希望する大学院生だって山ほどいます。いやもしかすると、研究職などを探す人よりも、こうした人の方がずっと多いかも知れません。
こうした人は、当然、学部生と同じタイミングで、同じプロセスに則って、同じ企業の採用試験を受けます。

ですからいくら経団連が自粛方針を決めようが、学部生と同じタイミングで、院生も就職活動を始めるんじゃないでしょうか。

事態を改善するのであれば、学部生も含めて徹底するべきなのではないかな、なんて個人的には思います。

ちなみに、記事には

大学院の採用活動について「学習環境の確保に十分留意する」としただけだったものを大学と同じように、「学事日程の尊重」を明記、「学業に専念する十分な時間を確保するため、卒業学年に達しない学生への選考活動を厳に慎む」とした。

……とあります。

つまり、言ってしまうと、学部生対象の採用活動だって、このような方針が明記されているにもかかわらず、実際には学事日程に影響でまくっているわけです。

そんなことを考えると、大学院生の学事日程を尊重する……という今回の方針も、現実には効力をあまり発揮しないかも知れないと思えてきます。

とは言え、個人的には、「大学院生の就職活動時期って、早すぎるよなぁ」と思っておりましたので、今回の報道をきっかけにして、産業界と大学の間でよりつっこんだ議論をしていって欲しいと思います。

以上、マイスターでした。

1 個のコメント

  • 経団連なんて、自分の思い通りにしたいだけの圧力団体ですよ。
    以前から倫理憲章なんてCanon自体が守っていません。
    詳しくは、私のブログで。