ニュースクリップ[-9/16]「文科省:5機関、世界トップ研究拠点に選定 東大などに最大300億円集中」ほか

マイスターです。

9月27日(木)に、マイスターが以前記事を書かせていただいた株式会社アートスタッフが、大学web広報のセミナーを開催されるということで、お知らせです。

アートスタッフ セミナーご紹介

「大学web広報」という切り口でのこうした企画は、なかなか無いと思います。
大学webマスターとして大学を良くしていきたい、とお考えの方にお勧めです。
(※20日が締め切りだとのことですので、申し込みはお早めに)

さて、日曜日になりましたので、恒例のニュースクリップをお届けします。

「世界トップレベルの研究拠点」を目指して。
■「文科省:5機関、世界トップ研究拠点に選定 東大などに最大300億円集中」(MSN毎日インタラクティブ)
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070913ddm012040083000c.html
■「世界レベルの研究拠点へ、東大など対象機関に」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070912it13.htm

世界トップレベルの研究拠点を目指し年5億~20億円を10~15年間投入する研究機関として、文部科学省は12日、東京大など5カ所を選定した。最大300億円の資金を国から集中させることで、世界の第一線の人材を集め研究環境を整備する計画。同省は「研究支援としては、これまでで最も規模が大きく期間も長い」と位置付けている。

(略)各拠点には200~300人の研究者、スタッフが参加し、10年かけて「世界のだれもが知り、世界の研究者が参加したいと集う研究拠点」の形成を目指す。顕著な成果が上がった場合は、最長15年まで支援する。研究に没頭できる環境を整備する一方、成果主義に基づく年俸制を導入、使用言語は英語とし、外国人研究者を全体の3割程度確保することを求めている。研究の進ちょく状況を毎年確認する。

これまでの国の研究拠点支援では、国際的にすぐれた大学院の教育研究拠点を支援する「グローバルCOEプログラム」(年約2億6000万円を5年間支出)があるが、今回の支援はこれを大幅に上回る。

(「文科省:5機関、世界トップ研究拠点に選定 東大などに最大300億円集中」(MSN毎日インタラクティブ)より)

選ばれたのは、東京大のほか、東北大、大阪大、京都大、独立行政法人の物質・材料研究機構。プログラムには、13大学と9研究機関が応募したが、理化学研究所のほか、北海道大や名古屋大などは選定からもれた。

選ばれた大学・研究機関は主任研究者(教授・准教授相当)の半分以上が国際的な賞の受賞歴を持ち、論文被引用数などが世界トップ級であることなどが条件。(略)……今回は大学以外の研究機関にも対象を広げた上で、教育機能は免除して研究に特化させる。

(「世界レベルの研究拠点へ、東大など対象機関に」(読売オンライン)より)

競争力を持った研究拠点に集中的に支援を行う試みとしては、「COE」および現在継続中の「グローバルCOE」がありますが、今回、採択拠点が発表された「世界トップレベル研究拠点プログラム」は、それらをさらに上回る規模の支援になります。

■「世界トップレベル研究拠点プログラムの採択拠点の決定について」(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/09/07091102.htm

第一線の研究者が是非そこで研究したいと世界から多数集まってくるような、優れた研究環境ときわめて高い研究水準を誇る「目に見える研究拠点」の形成を目指す

……と、文科省のサイトにはあります。

また上記ページの「『世界トップレベル研究拠点プログラム委員会』からのメッセージ」には、目指すべき「世界トップレベル研究拠点」のイメージとして、スタンフォード大学のBio-X、MITのメディアラボ、ハワード・ヒューズ医学研究所(HHMI)のジャネリア・ファーム、英国の分子生物学研究所といった例が挙げられています。

このレベルに到達するとなると、一朝一夕にはいきません。というわけでこのプログラムの支援期間は、最長15年だそうです。
こうしたプログラムは、当然のことながら採択されるまでよりも、採択された後の方が大変です。金額に相応するプレッシャーもかかってくるでしょう。
期待に応えられるよう、がんばってください。

ちなみに新しい支援プログラムも良いのですが、これまでにCOEなどで支援を受けた研究拠点の評価も引き続き、進めていただきたいです。
こういった取り組みで、拠点に採択されたことを報じる記事はよく見かけるのですが、その後、あがった成果を報じる記事はほとんど見かけません。

人材育成で災害に備える。
■「防災・復興担い手育成──プログラムや全学共通講義、地域還元めざす」(NIKKEI NET)
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news002512.html

 「防災」や「災害からの復興」について、学生への教育に力を入れる大学が相次いでいる。理工系のハード面の対策にとどまらず、有事の際の対応のあり方や心の復興などソフト面を重視した取り組みだ。阪神大震災から13年近く。震災を体験していても記憶が定かでない世代が入学してくるようになったのも背景にある。「阪神」の教訓を次代にどう紡いでいくか、模索が始まっている。

(上記記事より)

日経ネット関西版の記事です。詳細はリンク先をどうぞ。
大学が、防災復興の「ソフト面」で様々な役割を果たしているという内容で、他の地域の学生にも学ばせたい、非常に意義のある試みが紹介されています。

のんびりさんが多い?
■「和歌山大:観光学部、拠点再考も 学長会見「市や地元、思いに距離感」 /和歌山」(MSN毎日インタラクティブ)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/wadai/archive/news/2007/09/20070913ddlk30100437000c.html

和歌山大の小田章学長が12日記者会見し、中心市街地での拠点整備を計画している観光学部について、「市や地元に、具体的な支援や大学を生かしたまちづくりの将来像を示してほしいとお願いした。受け入れ態勢が見えず、市や地元とうまくかみ合わなければ、拠点について再考もある」と述べた。

同学部は来年度の開設を予定。旧丸正百貨店など市内中心部3カ所を拠点にする計画で、市の「中心市街地活性化基本計画」でも目玉事業の一つとなっている。

小田学長は先週、大橋建一市長らと会談したことを明らかにし「今週中の返答を求めた。施設整備を始める期限が迫っている。学部設置を応援し、歓迎してもらっているのは承知しているが、大学の思いと距離を感じる」と話した。

一方、市まちおこし推進課の豊田勝彦課長は「大学は中心市街地に必要で効果があると考えている。基本計画には外国人向け語り部事業など学生との協力を掲げたり、互いにできることを検討しており、提案させてもらおうと思っている」と語った。市中央商店街連合会の久保政路会長は「活性化委員会で、具体的な話を考えたい」と話している。

(上記記事より)

なんだか、ちょっと認識がずれているようです。

■「『和歌山市中心市街地活性化基本計画』の認定について」(和歌山市まちづくり局まちおこし部 まちおこし推進課 )
http://www.hall.city.wakayama.wakayama.jp/machiokoshi/kihonkeikaku/

和歌山市の中心市街地活性化基本計画を見ると、確かに「城まち賑わい拠点の創出」などいくつかの項で、「和歌山大学観光学部の設置により~~」といった記述があります。
これは市が市民に向けて約束した計画ですから、「ダメでした」とあっさり撤回することは許されません。

この基本計画が承認されたのは2007年8月27日。つい最近です。上記の報道を読む限り、市の関係者達は、これから提案をまとめようと考えておいでのようです。
一方、和歌山大学の学長は

今週中の返答を求めた。施設整備を始める期限が迫っている。

とおっしゃっています。

承認を待つのと同時に、誰かが具体的な計画を詰めておけば良かったのだと思いますが、その辺りをまとめる人がいなかったのかも知れません。
ギリギリで、帳尻あわせの適当なプランが強引に実行されるようなことにならないかどうか、ちょっと心配です。

経営ピンチ?
■「中国各大学に巨額債務 キャンパス売却など指示」(中国情報局)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2007&d=0913&f=business_0913_015.shtml

13日付蘭州晩報によると、周済教育部長は12日、国務院新聞弁公室の記者会見で、中国の各大学の債務が2000億元に上るとして、キャンパスの一部売却などを通じて返済に努力することなどを指示した。

教育部長によると、中国の各大学はインフラ整備を進め5000億元の資産を形成する過程で、国庫から500億元が投入される一方、2000億元の債務が発生した。教育部長は「管理不行き届きや浪費の他、腐敗の問題が背景にある」などと述べた。

(上記記事より)

本当に「管理不行き届き」「浪費」「腐敗」だけが原因なのかはわかりません。
ただ、本当にこれらの理由でここまでの債務が発生したのだとしたら、大変な問題です。
国の行政および経済のシステムが違うので、何とも言えませんが……うーん、かの国の大学経営も、色々な課題を抱えているようですね。

留学熱の高い国。
■「押し寄せる韓国人留学生に米教育界が苦心」(中央日報)
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=91011&servcode=400&sectcode=400

「ここ数年間韓国人中高生の留学が急増し、米国の中高校がそれらの指導に頭を悩ませている。一部教師は生徒を理解するために、韓国の文化を勉強しはじめた」。エール大・比較文化研究所の名誉研究部長で東岩研究所理事長・全恵星(チョン・ヘソン、78)博士が12日に開かれる世界女性フォーラムに出席するため来韓した。

全博士は、中央SUNDAYとのインタビューで、韓国人中高生の米留学に関連した米教育界の悩みを伝えた。「先輩と後輩の間の綱紀が厳しく暴力事故が起きる。カンニングなど不正行為が目立つ。進学を希望する大学がハーバード・エールなどいくつかの名門大学に集中する」。

研究所は今年4月、米私立中高校の教師ら約200人を対象に韓国人留学生を指導するうえでの苦情を問うアンケート調査を行なった。全博士は「韓国人生徒は不正行為をしても、誤った行動であることに気付けない『モラル・ハザード』に陥っている。ある生徒は進学推薦書を書いてあげたら、気に入らないとして破ってしまった。ビックリした」と語った。

(上記記事より)

韓国紙の報道です。
日本のメディアも、自国の問題はやや深刻なトーンで語る傾向がありますので、上記の記事も少しは誇張されているかも知れません。韓国人だけがこのような行動を取っているのか、実際のところはわかりませんし。
それに、文化や風習の違いで誤解をされている部分も少しはあるでしょう。

ただそれにしても、アンケート調査でこうした声が実際に上がってきているというのは、関係者にとっては心配なことだと思います。
地域の韓国人コミュニティの人々に、指導ボランティアとして入ってもらうとか……うーん、どう改善していくのか、簡単な話ではありませんね。

以上、今週のニュースクリップでした。

今週も一週間、本ブログをごひいきにしていただき、ありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

マイスターでした。