ニュースクリップ[-1/28]「会社設立大学 解禁見送り、政府 特区で問題多発」ほか

『生協の白石さん』の新刊が、白石さん作詞・作曲の音楽つきであることに衝撃を受けたマイスターです。

生協の白石さん 木洩れ日

まさかそう来るとは……予想外の展開でした。

さて、日曜日ですので、一週間分のニュースクリップをお届けします。

株式会社立大学の解禁、見送りです。
■「会社設立大学 解禁見送り、政府 特区で問題多発」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070126ur03.htm

構造改革特区だけに認められている株式会社による学校設立について、政府は25日、全国解禁を当面の間見送る方針を固めた。株式会社が初めて設立した「LEC東京リーガルマインド大学」(本部・東京都千代田区)の法令違反が明らかになるなど、株式会社立の学校の多くで経営面や教育研究面に問題が見つかったためだ。
(略)特区制度は、弊害がなければ、一定期間後に、全国で規制を完全になくすことが前提となっており、株式会社の学校設立についても、政府の構造改革特区推進本部が2006年度中に、全国解禁を認めることを視野に検討を進めていた。
ところが、文科省による株式会社立学校の調査で、〈1〉収支が赤字〈2〉大幅な定員割れ〈3〉他の仕事と兼務する教員の指導力不足〈4〉図書館の蔵書が少ない――などの問題が浮上。さらにLEC大が改善勧告を受けることになったことから、同本部は、全国解禁を見送らざるを得ないと判断した。
(上記記事より)

「株式会社立大学」の全面解禁が見送られてしまいました。上記の記事で指摘されているように、文科省による様々な調査の結果を受けてのもののようです。LEC大学の問題だけが原因というではないでしょう。
ただLEC大学の問題は、解禁反対派にとっての「最後の決め手」くらいにはなったかも知れません。

特区制度というのは「世論の支持を背景にして既得権益に切り込む」という性格を持っているように思います。今回のように、社会の反発を受けそうな、わかりやすい形で事件が起きてしまうと、どうしても解禁しづらくなるのではないでしょうか。
真面目に良い教育をしようと思って解禁を待っている方がいるとしたら、気の毒です。

開学は早くても10年度に。
■「『関西科学大』開設申請、2年間受け付けず 文科省」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/life/update/0125/015.html?ref=rss

文部科学省は25日、学校法人奈良学園(奈良県大和高田市)に対し、大学や学部、学科の設置申請を07、08の両年度は受け付けないと決定した。同学園が今春、奈良市で開学予定だった関西科学大の設置申請について「不正行為があった」と判断した。同大の開学は早くても10年度になる。
(略)文科省によると、学園側は、理事の退任に伴う届け出を怠っていたために「整合性を取った」と説明。しかし、一部の理事からの疑義を押し切って虚偽記載をしたとし、「意図的、組織的な不正」と判断した。
(上記記事より)

(過去の関連記事)
・関西科学大学 新設不認可 : 様々な違反が招いた重い代償
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50267875.html

「2年は設置申請を受け付けない」という方針が正式に決定したようです。
かなり重いペナルティであるようにも感じられますが、それだけ悪質だと判断されたということなのでしょう。

過激な大学新聞記事。
■【アメリカ】「頭いいのがおかしいか~アジア系学生、大学新聞に憤慨」(U.S. FrontLine)
http://www.usfl.com/Daily/News/07/01/0124_016.asp

以前↓ブログにて、成績優秀であるにもかかわらず大学を不合格になったアジア系アメリカ人の方のことをご紹介しました。

・アメリカの大学と、アジアの学生との関係
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50263816.html

高校で同級だった白人生徒がより低い SAT点数でプリンストンに入学を認められたとの説明を受け、教育省公民権局がプリンストン大学を調査することになった……というメディアの報道をご紹介させていただいたのでした。

そんなプリンストン大学の大学新聞が今、↓こんな批判を浴びているようです。

プリンストン大学の大学新聞「デイリー・プリンストニアン」が、アジア系学生を茶化したコラムを掲載し、学生や大学関係者から批判の声が上がっている。

ニューヨーク・タイムズによると、同紙は毎年恒例のジョーク特集号で、人種を理由に入学を断られたとして昨年、同大学を訴えたアジア系米国人ジアン・リーさん(イェール大に進学)を主題にパロディー記事を掲載した。本人が読者に語り掛ける形式で、自分は数学も科学も優秀でSAT(学力評価試験)は満点を獲得した「スーパー・スマート・アジアン」であり、「超低能プリンストン」に入学を却下されたと説明した後、「どうしちゃったの、肌の白い君たち? 世界を動かしてるのはイエローさ。油っこい料理を作って君たちの服を洗い、宿題のコピーまで取らせてあげてるだろ」と語らせている。

中国系の同大4年生、ベルダ・チャンさんはこの記事を見て驚いた。同紙編集局長は掲載理由を「人種問題の議論触発が目的だった」と説明したというが、彼女は「ヘイトクライム(憎悪犯罪)だって議論の引き金になる。議論になるからいいわけじゃない。ましてそれを私たちが受け入れるとか、問題解決に役立つと考えるのは間違い」と批判した。(上記記事より)

ベルダ・チャンさんのご指摘、ごもっともだとマイスターは思います。議論触発のためのシニカルな批評というのは世の中にいくらでもありますが、これはやり方が少し適切でないように感じます。
大統領のような公的責任のある方が対象の場合は少々過激な表現が使われることもあるでしょうが、これは「被害者」の可能性がある学生に悪役のような台詞を言わせている訳ですし。記者が用いた人種差別的な表現も、やはり気になります。

さすがに学生や大学関係者から批判の声が上がり、お詫び文が掲載されたとのこと。「メディアで人種問題を扱うときには、適切なやり方をしよう」という議論触発にはなったのかも知れません。

中国の「貧困学生」
■【中国】「北京の大学調査、三割の学生が帰省の交通費出せない」(人民網日文版)
http://www.people.ne.jp/2007/01/15/jp20070115_66916.html

中国扶貧基金会はこのほど、北京市の大学14校を対象に、春節に帰省しない貧困学生の生活状況に関する調査を行い、14日に結果を発表した。調査の結果、同市では春節の間学校に残る大学生のうち6割以上が貧困学生だということが明らかになった。これら貧困学生のうち7割が年に1度しか帰省せず、63.8%が春節にも帰省しなかったことがあり、さらに5.1%の学生は3年間実家で年越しをしていないという。北京市の日刊紙「京華時報」が伝えた。
(上記記事より)

「貧困学生」とは聞き捨てならぬ言葉です。言葉の定義がわからないので詳細についてはなんとも言えませんが、経済的に余裕のない若者が少なくないのでしょう。

ところで、

○「アルバイトでお金を稼ぎたいため」「交通費がないため」という理由で、年に1度しか帰省しない、できない。

○大型連休中にもアルバイトをしたことがある。

○勉強と両立できる仕事を探すのに困難を感じたり、失敗したことがある。

……といったあたりは、もしかしたら日本の学生にも増えてくるのかも知れません。人によって千差万別でしょうが、経済的にゆとりある生活をしている学生は減ってきているんじゃないか……という気がします。
日本の社会全体が「下流」と「上流」に二極分化してきていると言います。「娯楽にお金を使えない」という程度ならいいのですが、中には、本当に切り詰めた生活をしている方だっているかもしれません。
奨学金を十分に確保するなど、無理なアルバイトをしなくても学生生活を送れるような環境を用意したいものです。

見習うべき?日本の「教育再生」
■【韓国】「日本の『教育再生』と韓国の『教育革新』」(朝鮮日報)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2007/01/26/20070126000029.html

日本の安倍首相は25日、教師免許に10年ごとの更新制を導入する「教員免許法」の改正案を国会に提出した。これは安倍首相が昨年の就任直後に「世界最高の大学と青少年を育てる」として発足させた「教育再生会議」の提案を受けたものだ。
教育再生会議は24日、土曜日の授業を復活させ、学校に対する外部評価や留年・飛び級制度を導入し、新任教師の20%は社会の各分野で経験を積んだ人物を採用すべきとだとする報告書を安倍首相に提出している。
(略)
日本の推進する「教育再生」は、生徒の学力を向上させ、教師の奮起を促し、学校間で競争するよう仕向けるものだ。一方韓国の「教育革新」は生徒に勉強せずして大学に行けるようにし、教師には今よりも楽をさせようというものだ。
日本の「教育再生」と韓国の「教育革新」が勝負することになれば、その結果がどう出るかは火を見るよりも明らかだ。
(上記記事より)

日本では色々と批判の多い「教育再生会議」ですが、どうやら朝鮮日報ではべた褒めされているようです。
韓国のメディアでは、「日本の教育政策は競争的ですばらしい。それに比べて韓国の教育政策は……」という記事がよく掲載されるのですね。

(過去の関連記事)
・隣の教育改革はよく見える?
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50209916.html

日本でもよく、アメリカやフィンランドなどを引き合いに出しますよね。こうして「参考例として持ち上げられる側」になってみると、また普段とは違った視点で、色々なことを考えられて良いなぁと思います。
個人的には、

「塾禁止、という案も教育再生会議の議論に登場しているんですが、どう思われますか?」

とか、

「小日本では学校から英語を学ばせるという案に対して反対が根強いのですが、どう思われますか?」

とかいった質問を韓国のメディア関係者達にぶつけたらどういった反応をされるのか、気になります。
(韓国では小さいうちから子供を語学留学させるような教育熱心な親が多いです。そして10年前より、英語は小学校のうちから必修となっています)

以上、今週のニュースクリップでした。

『生協の白石さん 木洩れ日』は、↓こちらから視聴もできます。

■「『生協の白石さん 木洩れ日』発売!」(MouRa)
http://moura.jp/clickjapan/komorebi/

まさかこんな芸まで持っていたとは、恐るべし生協の白石さん。視聴してみると歌詞もなんだかユニークです。

今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

マイスターでした。