大学職員が実務英語を学ぶメリット(3):大学職員に、(わかりやすい)自信を付ける(補足)

マイスターです。

今日は休みでしたので、久しぶりに十分な睡眠が取れた気がします。
で、ちょっと元気が出てきたので、過去の記事のタイトルを少し直しました。

・大学職員として、実務英語を学んでみたい
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50177789.html
・大学職員が実務英語を学ぶメリット(1):大学の業務が高度化される?
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50178320.html
・大学職員が実務英語を学ぶメリット(2):大学職員に、(わかりやすい)自信を付ける
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50178559.html

昨日の記事で、「大学職員にとって、英語は、自分に自信をつけるためのスキルとして有効だ」といった内容を申し上げました。
これについて、補足しておきたいところがあります。

英語を学ぶ理由として、「大学の諸機能を高度化するため」というのは、言うまでもなく、重要でしょう。

そしてそれと同じくらい、
「職員一人一人が、汎用的なスキルを身につけて、社会的にわかりやすい評価を得、自信をつけるため」ということも大切なのではないかと、マイスターは思うのです。

せっかくの機会ですから、この「自信をつけるため」という点について、もう詳しく書いておきたいと思います。

  *  *  *

マイスターは幸運にも、若い方を始め、少なからぬ大学職員の方とお話をする機会を得られてきました。またこんなブログを書いていることもあって、うれしいことに、ブログでのコメントの他、SNSでメッセージをいただくことなどもあります。

そうして同業者の方と意見を交換していると、ふと「一般企業じゃ私達はやっていけないですからねぇ」という言葉を聞くことがあるのですね。

もちろん、このセリフはちょっとした冗談であって、本当はそこまでご自身を卑下しておられるわけではないかもしれない。でも、心の底から自分の現在のキャリアに自信を持てていたら、やっぱり出てこない言葉だと思います。

「大学業界以外では、自分は通用しない」
「自分の大学以外では、自分は通用しない」

そんな思いを抱きながら働いている大学職員の方は、日本に、数え切れないほどいらっしゃるのではないかと、マイスターは思うのです。

こんなのは、あんまりハッピーな状態だとは言えません。
「自分達は、民間企業の社員と比べて、劣っているんだ」という意識で、どうして良い仕事ができるでしょうか。
私達が接している学生さんのほとんどは、その民間企業に入っていくわけですし、OB・OGや学生の保護者、リクルーター、その他一般生活者など、大学のステークホルダーの大部分は、企業で働いた経験のある方でしょう。そうした方々とも、胸を張ってプロ社会人としてコミュニケーションしていけなければ、それはおかしいでしょう。

最近は、「民間企業と比べると自分達は…」なんて思っていては、大学で働いてはいけないんじゃないか、とすら思います。
マイスターはぜひ大学職員のみなさまにも、他業種の人に対しても引け目を感じないよう、自信を持って働いていて欲しいのです。

(よく、大学改革に関して「教員と互角に渡り合える職員を目指す」というスローガンを耳にしますが、それならまず、民間企業の社員に対する劣等感を払拭するところから始めないといけないんじゃないかな、とも思います)

そもそも本来プロの大学運営スタッフが担うべき業務を考えたら、大学職員というのは様々なポテンシャルを秘めた職種になっているはずなんです。「どんな業種でも働けるぜ」くらいの自信を持っていなければ、おかしいのです。

企業の経営と非営利組織の経営の間にある、バランスの良い経営センス。
コンセプト(教育理念)に従って、教育という社会的なミッションを高レベルで達成するプロジェクト遂行能力。
受験生いう特殊な消費行動について分析できる高度なマーケティング能力。
学生さんに接する際などに発揮されるカウンセリング能力。
様々なステークホルダーに対応するためのパブリック・リレーションズの知識。

大学の運営には、上記のような能力を持つスタッフが必要であるはずですからね。
これらはいずれも、他の業界でも歓迎されるような能力ばかりです。

こうした能力を持っている大学職員であれば、大学以外の教育産業を始め、NPOや公益法人などの非営利組織、自治体で働く公務員、キャリア開発産業、若者向けの企画業など、多くの業種で活躍できるはずです。職種で言えば、マーケティングや広報・PR、カウンセリング業務を始め、イベント企画、調査・分析、政策提言などを担うプロに転身できるでしょう。

ところが、「他業種への積極的な転職」を自信を持って口にする大学職員には、マイスターはまだほとんどお目にかかっていません。
「転職のためのキャリア構築として大学職員をやっている方」となると、皆無です。
これは、

1:大学職員はみんな大学を心から愛しているので、他業種にいくことなんて誰一人として考えられない。
2:最初から、「終身雇用」に魅力を感じて大学職員になっているので、転職なんて考えない。
3:上述したようなプロとしてのスキルや知識を持っていない、または持っていると実感できないので、はなから転職なんて不可能だと思っている。(つまり自分に自信がない)
4:大学で働くことで得られた経験や知識には自信があるが、それらはみな大学でしか役に立たないと思っている。(つまり大学職員という職種自体に市場競争力を感じられずにいる)

…のどれかが理由なのかな、なんて、マイスターは思うのです。
<1>が理由ならいいのですが、全員がそうであるはずはないなと思います。
建て前として答える場合はともかく、本音としては、<2><3><4>である方が、ほとんどなのではないでしょうか。

もっとも、<2>や<3>の理由で転職を考えたことがない、というのは、あまりほめられたものではありませんね。そういう方は、大学でも結局、いい仕事はできていないでしょうから。

不幸なのは<4>に該当する方です。本当は、前述したような、大学運営スタッフとしてのプロフェッショナルな能力をお持ちであれば、その人は他の業種でも通用すると思うのですが、本人がそれを信じられない。
自分は大学職員としてはよくやっていると思えても、他の業種では全然ダメなんじゃないか、と考えてしまう。だから、転職なんて考えない。これは、不幸です。

実際に転職するかどうかはともかく、

<自分は、民間企業でもやっていけるくらいの何かを身につけているだろう。企業の人達に対して、引け目を感じる必要はないはずだ>

と思えた上で、誇りを持って大学で働いている、というのが大事なんじゃないでしょうか。
(これは、現在いち大学職員として働いている自分自身に対しても、自戒をこめて書いておきたいことです。この先、大学職員として働いていく自分が、だんだん自信を失っていき、良い仕事ができなくならないように…)

マイスターもよく、民間企業と比較して、大学職員の働き方を批判することがありますが、それは上記の<2>や<3>の方が目に余って多いからです。
<4>の方には、十分に自信を持っていただきたいですし、場合によっては元・大学職員という方が、外の業界にどんどん出ていって活躍されるような状態になるといいなと思います。

そんな<4>の方に、自信を持ってもらうためにはどうしたらいいのかと、マイスターは普段よく考えておりまして、

その一つのツールとして、「英語」というのは、わかりやすくていいんじゃないかなと思ったのです。
英語以外のものでなくてもかまわないのですが、それ自体が汎用性を持つスキルであり、あらゆる職種の専門性を補ってくれるスキルでもあるという点、誰でも勉強できる点、現在米国の大学から学ぶことが多い点などを勘案すると、大学職員に普遍的な基本能力として、位置づけやすいんじゃないかな、と考えました。

それに、英語というのは不思議なスキルです。英語がある程度操れるようになると「自分は英語を使ってどんな仕事ができるんだろう?」と意識するようになるのですから。常に、他の何かの能力とセットなのですね。
大学職員のような職種では、英語をマスターしていくことで、本来の自分のスペシャリティを意識するようになることだって、あるんじゃないかなと思います。

  *  *  *

というわけで、補足が長くなりました。

これまで、「大学職員が実務英語を学び、英語で仕事ができるようになるメリット」について考えてきましたが、こうして大学職員が英語を学び自信を付け、大学の業務を高度化していくことで、最終的に誰が最もメリットを享受するかというと、それは他ならぬ、学生さんでしょう。

大学職員の成長は、学生さんにメリットをもたらす。

考えてみれば当たり前ですが、この意識を持っていると、あらゆる勉強に力が入るのではないでしょうか。
今回の「英語」なら、私達大学職員が英語で仕事をこなせるようになったとき、学生さんたちにとってどのようないいことがあるか、想像してみてください。とてもたくさんあると思いますよ。

というわけで、「大学職員が実務英語を学ぶメリット」について長々とご紹介してきました。
次回、最後に「じゃあ、どうやって実務英語を身につけるの?」というテーマを書いて、英語のことは終わりにしたいと思います。

以上、マイスターでした。