『R 17』 と 『R22』 って、もう読みました?

↓同時発売で表紙のデザインをそろえるという演出意図に、今頃気づくマイスターです。

ヤング島耕作 4 (4)

常務島耕作 3 (3)

なんか、こういうのにしばらく気づかないと、「負けた」感を覚えますよね(って、マイスターだけ?)。
並べて始めてわかる仕掛けだったんですね。
そう言えば、どこの書店でも必ず隣り合わせで平積みされてたよ…orz
おのれ島耕作。

しかし、同じようなデザインをこのように使い分けて表現するというのは、やっぱり「おや」と思わせますね。
『島耕作』の場合、団塊世代のサラリーマンが自分の人生と照らし合わせて楽しむという面がありますから、なお効果的です。

さて、今日は「PR(Public Relation)」のことでも書こうかと思っていたのですが、不祥事対応の記事と似たような内容が続いてしまうことに気づいたので、やめました。PRは、また今度にします。

で、代わりにふと思いだしたのが、昨日偶然手にした↓これ。

R27

フリーマガジンの成功例として認知されている『R25』の別冊、
その名も『R17』!

R25の方は、
見事な読者のターゲッティングと、彼らの関心を刺激する巧みな編集方針、そして

「読みたくても、もうなくなっていて、読めないときがある」

という絶妙の供給コントロールが功を奏し、独自の市場を確立しましたよね。
マイスターも、駅でゲットできると

「おっ、今日はラッキーじゃん」

と、思ってしまいます。リクルートの戦略にまんまと乗せられている自分。

R25は、一言で言えば「雑誌風広告」と言えますでしょうか。

誰でも無料でもらえるフリーマガジンですから、収益は基本的に広告料で構成されています。この雑誌の核は、ずばり、広告です。
ただ、あまり広告と意識させず、普通の雑誌として楽しく読めてしまうようにつくってあるのがポイント。
「広告でない記事」と、「実は広告な記事」を織り交ぜ、手軽に電車で読める一冊の雑誌に仕立ててしまっているわけですが、各部の細やかな気配りには感心します。

記事の構成や、トピックの選定が非常にうまいです。編集チームの力量ですね。
ユーザー視点の雑誌企画を多く手がけてきたリクルートさんだからできたのだと思います。
例え同じことを思いついたとしても、広告会社では、こううまく作ることはなかなかできません。

配布ラックひとつとってみても、よく考えられてますよね。
駅の看板広告の照明をくりぬいてラックにするなんて、味なことをするなぁと思います。

広告業界や出版業界の人間なら、フリーマガジンの基本的な仕組みは以前から知っていたはずですが、『R25』はそれを、あらゆる面でとても丁寧に作り上げて成功しているのかなという気がします。

で、今回の『R17』ですよ。

実は『R22』というのもあったらしいのですが、残念なことにマイスターは、そちらは入手できませんでした。
今日も、『R22』を求めて新宿や新橋をさまよい歩きましたが、ゲットならず。
無念…!

■本誌別冊『R22』&『R17』、同時配布中! (2006. 3. 6)
http://r25.jp/index.php/m/WB/a/WB000010/tpl/20060302_02/bkn/topics

『R17』は、今年高校を卒業される方向け、
『R22』は新社会人が対象とのこと。

マイスターなんかはつい、この年齢設定を、

<大学入学前> と <大学卒業後>

というカテゴリーに置き換えて考えてしまうのです。

で、リクルートは、隠れた読み手のウォンツを探しだして形にするのがうまいですから、大学入学前の若者と就職した直後の若者それぞれについて、有用な情報を仕入れるネタになるわいと、マイスターはすぐ思ったわけです。
(かなしきプロデューサーの習性…)

『R17』の方は手に入れることができたので、どんな内容なのか、
さっそく見てみました!

結論から言うと、

ページのレイアウトも文章タッチも、『R25』とまったく同じですので、17~18歳くらいを対象にした雑誌だとは正直、あんまり感じませんでした。

記事のトピックも、一人暮らしとかホワイトデーとか、別に『R25』で取り上げても不思議じゃないものばかり。
まだ、「17歳ターゲット」の雑誌としては、実験段階なんだなというのが印象です。

ところで、上述したようにフリーマガジンは広告です。なので、今度は、

「17歳(以上)をターゲットにしたフリーマガジンで、
どういう企業がスポンサーになるんだろう?」

…という視点で見てみました。

が、やっぱりまだまだスポンサー像もハッキリせずというところでしょうか。

高校生対象ラジオ番組の広告が一番大きく、
あとはブックレビューのコーナー、
タレントからのメッセージ、
映画の情報などがあるのですが、

「17歳はこういうのに興味があるよね!
 だから、こういうサービスや製品なんてどう?」

という方針が、まだ特定のイメージとして結集していないというか、ぼやけているように感じました。

いわゆる「R25世代」というのは、マーケティング用語で「M1」と区分けされる年齢層で、それなりに、研究された消費のスタイルというものがあるわけです。
記事風広告も作りようがあるでしょう。

それに対し、高校生対象のフリーマガジンというのは難しいんだなぁと改めて思いました。

バブルの頃と違って現在の高校生にはそれほど購買力がありませんから、既に消費文化の中心ではないのですが、フリーマガジンにしようとすると一層そうしたアプローチの難しさが出てしまいますね。
購買力のない若者に、広告フリーマガジンを配布するというビジネスモデルは、成立させるのが困難です。

リクルートも、そうしたことは当然わかっているでしょうから、
今回の増刊は、マーケティングの意味を込めた実験と、
あくまで『R25』をもり立てるキャンペーンのひとつというくらいの位置づけで行われたんだろうなと思います。

というわけで、『R17』は、まだまだ試作段階というのがマイスターの印象です。
今後、リクルートがどうでるか、楽しみです。

『R○○』シリーズとして展開し、かつ、それぞれターゲットの違いをハッキリ打ち出せるような紙面にすることができたなら、面白いことになりそうです。
もともとリクルートは、車や習い事、自己投資、株、起業、住宅などなど、テーマごとのメディアを豊富に持っています。
そうしたコンテンツ資産を、

『R17』→『R22』→『R25』→『R35』

などと、年齢別に貫通するメディアで整理できたなら、これはこれで楽しいかも知れません。

島耕作は課長から部長、取締役、常務に昇進しているみたいですが、一人の人間のライフステージにあわせてうまくメディアを展開することに成功したら、リクルートは大変な広告価値を手に入れられることでしょう。

最後に、こんな記事もご紹介。

■リクルート、「R25式モバイル」にオーバーチュア広告を掲載
http://www.sem-r.com/2/20060209165836.html

サイトの方は、はっきりモバイル重視。
社会人がふとしたときに持て余すちょっとした時間をいかに活用するかというのが、紙面でもサイトでも共通したコンセプトなのでしょうね。

というわけで、今日の記事は、直接教育に関する内容ではありませんでしたが、教育産業の関係者にとっては参考になるメディアだろうと思って、『R17』を取り上げました。
こうした事例、たまにご紹介したいと思います。

以上、マイスターでした。