マイスターです。

■大学発の食品が再び新宿に集合 研究者の講義も聞ける一大イベントに
■第2回 『大学は美味しい!!』 フェア(1):「学市学座」+「大学は美味しい!!」連動企画 

↑前回に引き続き、第2回 『大学は美味しい!!』 フェアの様子をご紹介していきます。

前回、書いたように、売り切れ商品が続出する中、会場をさまようマイスター。

人混みがすごいです。

今回はNHKなどを含め、様々なメディアでイベントの情報が告知されていました。また会場の様子も、マイスターが行く前に、テレビで放映されていたようです。
そんな影響もあったかもしれません。

各大学が生協で自校の商品を販売しているだけでは、ここまでの成果は生まれなかったのではないでしょうか。

・組織の壁を越えて取り組む
・お祭りやイベントにして、みんなで楽しむ
・わかりやすく楽しさを表現する

そんなことの重要性が、改めて実感できます

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↑今回の目玉の一つ、イートイン。
先日の記事でもご紹介した、近畿大学水産研究所による完全養殖クロマグロが味わえます。

各日20点限りのスペシャルメニュー「マグロづくし丼」は2,100円という価格設定ですが、当然のように終了。
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イートインの中は一杯。
15:00過ぎという、食事には半端な自国であるにもかかわらず、外には待つ人の行列が。

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↑マイスターは「二色丼」をいただきました。
料理を待っている間に、さっき聴講した講義の内容を復習していたので、余計に美味しく感じられます。

講義を聴いてアタマで理解し、その後、食べて理解する。
このイベントの醍醐味です。
(食べてから講義を受けた方もいらしたようです)

近畿大学は、マグロの他、DHAサプリメントや、理工学部の開発による栄養ドリンクなども販売。
「近大キャビア」は、ひとつ10,000円という高級品ですが、限定10個ということもあり、あっという間に完売だそうです……。

お話を伺って知ったのですが、キャビアというのは通常、外国から運んでくる間の劣化を防ぐため、塩分をかなり濃いめにしているのだそうです。
でも近大キャビアは、近畿大学水産研究所で養殖されているチョウザメから採ったものなので、運搬のために塩分をそこまで濃くする必要がないのですね。ですからキャビアの味にこだわる方にとっては、そうした点が非常に価値高いわけです。

「大学発」という部分を無関係にしても、顧客から見た商品としての魅力が大きいというのは、理想的ですよね。高水準な品質を持った食品は、違いがわかる人から選ばれるというわけです。
「養殖」という研究分野の場合、(大学が直接事業化するかどうかはさておき)研究対象はいずれ商品として世の中に流通するわけですから、市場での「売り」があるかどうかは大きなポイントでしょう。

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↑販促のためのディスプレイも非常に凝っていて、本気度を感じさせます。
販売にあたっているのは、学生の皆さん。
広報の方々なども、道行くお客様方に声をかけていました。

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↑こんなステッカーが目を引くのは……。

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水産大学校のブース。

そして並んでいるのは……。

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くじら醤油、ふぐ魚醤、うに魚醤……。
ものすごく個性的なラインナップ。

くじらを加工する際には、「鋸で引く」工程があります。
木材を鋸で切るときには木くずが出ますね。あれと同じように、細切れがたくさん出るのだそうです。
従来はそれを捨てていたのですが、何か有効利用できないか、ということで開発されたのが、くじら醤油なのだそうです。
研究開発に携わっている原田和樹教授(ひとつめの写真左)に、教えていただきました。

塩分をあまり使わずに雑菌の繁殖を抑えるため、半年間休まず櫂入れを行うなど、手間と時間をかけた逸品だそうです。
健康への配慮、食文化の継承など、醤油一つとっても様々な意図が込められているというわけです。

(関連情報)
■「ヤマカ醤油、水産大など クジラ肉からしょうゆ開発」(山口新聞)

水産大学校は、まさに今回の企画の主旨にぴったりな参加校でしょう。

近畿大学水産研究所もそうですが、一般の方々にとって水産は、「身近なんだけどイメージがわかない分野」ではないでしょうか。
高校生くらいだと、「漁船に乗っている」というイメージしか持っていない人もいるかもしれません。

実際には、先端的な生命科学・技術が駆使される、加工・流通などの仕組みも扱うなど、他の学部と共通した学問を学ぶ一面もあります。
基礎研究から応用研究、製品開発まで、ひとつの対象でも様々な角度から研究できる一大領域なのですが、その広がりや奥行きを伝えるのは、大変です。

でも、「クロマグロの養殖」や、「くじら醤油の製品化」といった、具体的な成果物を中心に据えて話してもらうと、「研究」や「研究者」の姿が立体的にイメージできます。

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↑こちらは、東北大学のブース。
皆様が手に持っているのは、酒米の育種から栽培、醸造管理、蔵元、ネーミング、販売まで、東北大学関係者が携わって作られた純米大吟醸酒「萩丸」。

(関連情報)
■「東北大学創立100周年記念 東北大学酒「萩丸」の製造」(東北大学)

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↑パンフレットが並んでいます。重要ですよね。
これは、他の大学でも見られました。

「ブルーベリージャム」は、大人気につき既に売り切れ。

色々なブースを見て確認したのですが、やはり高島屋がビラやwebサイトで、イチオシとして取り上げた商品から、どんどん売れていっているようです。

東北大学なら、ブルーベリージャム。
宇都宮大学なら、モッツアレラたまりづけ。
山形大学なら、米粉100%パン「新ラブライス」など。

ビラに写真付きで掲載されていた「目玉商品」達は、やはり売れゆきがすごいです。
デパートでの、モノの売れる仕組みが、よくわかります。
来場されるお客様達には、これらを目当てに足を運ばれた方も少なくないのでしょう。

でも、お客様をそこでがっかりさせるか、将来の顧客にできるかは、ブースの対応次第。

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↑「九州大学製法はかた地どりソーセージ」を販売していた九州大学。
とっくに商品は完売、ブースには何も売れる物は残っていないという状況でしたが、ブースに足を運ばれた皆様にスタッフの方が丁寧にお詫びとお礼を伝え、通信販売の連絡先などがまとめられたビラを渡していて、おぉ~、と思いました。

考えてみれば、大学の目的は、「新宿高島屋で売り上げを出す」ことではなくて、長く商品のファン、ひいては大学のファンになってもらうことなのですよね。
こういった対応って大事なんだなと、マイスターも改めて感じた次第です。


……と、ちょっと長くなってきましたので、続きは明日にします。

以上、マイスターでした。

今回、取材に快く協力してくださいました大学関係者の皆様、およびイベント主催者の皆様、お忙しい中、本当にありがとうございました!


※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。

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