マイスターです。

最近、全自動のロボット掃除機を購入しました。
円盤状の掃除機ロボットが、毎日決まった時間に室内を回って、キレイにしてくれます。しかも掃除が終わった後は、自分で充電器に戻ります。
テクノロジーの進歩に感心させられると同時に、なんだか自分がダメな人になってしまったかのような気になるのは何故でしょう。

あと「タイマーでロボ掃除機が○時に掃除を始めるから」という理由で、毎朝、ロボの進路を妨げそうな家具や物を片付けて家を出るのですが、これってむしろ、ロボのために自分が掃除しているんじゃないか、ということに最近気づきました。


さて、日曜日になりましたので、今週も一週間の教育ニュースの中から、いくつかを選んでご紹介します。
【子供達からのあだ名は「はかせ」?】
■「秋田の『博士』教諭募集に全国から57人 就職難が背景」(Asahi.com)

秋田県教育委員会が、教員免許がなくても「博士号」の資格を持つ人を小・中・高校の教員として採用しようと「若干名」を公募したところ、全国や海外から57人の応募があった。県教委は「これだけの人が秋田まで来ようとしてくれるとは」とびっくり。背景には博士号取得者の就職難もあるようだ。
教育現場に多様な人材を配置することで学校を活性化させようと、県教委が初めて公募した。文部科学省によると、全国初の試みという。
今月1日から15日までの募集期間に応募したのは、県内5人に対し、県外は52人。北海道から長崎県まで各地に広がり、台湾や米国在住の日本人も1人ずついた。
県教委はホームページに募集案内を出したほか、首都圏を中心に約30大学にメールで告知もしたが、どれだけ応募があるか不安だったという。
専攻分野では理学・工学系が38人、農学が16人と理系が多く、ほとんどが大学の非常勤職員や研究員、研究補佐員。年齢制限の上限(39歳)に近い30代後半が目立ち、応募書類に「これまでの研究を生かしたい」と書いた人が多かった。
こうしたことから県教委は、大学教員の正規採用の門が狭いために、博士号を取得しても安定した研究職につけない「ポスドク(ポストドクター)問題」が背景にあるのでは、とみる。
(上記記事より)


昨年6月、日本学術会議は、子どもたちの理科離れを防ぐために大学院で学んだ「博士」や「修士」の教員を増やし、すべての小学校に理科専任の教員を置くべきだという内容の要望をまとめました。

■「要望:これからの教師の科学的教養と教員養成の在り方について(PDF)」(日本学術会議)

「わずか2単位の教科専門科目(数学、理科等)を大学で履修するだけで免許状を取得し、小学校教師になる者も珍しくはない」と指摘。日本の科学教育のレベルを高めるためには、教育現場に、高度な知識を持った教員を配置すべきだと主張しています。

また博士号を取得しても就職がない、いわゆる「ポスドク問題」の解決という面からも、教育現場に博士人材を入れるべきだとする声は高まっています。

もちろん、博士号を持っているからといって、子供達に教えるのがうまいとは限りませんから、人物をしっかり見ないといけませんが、個人的には、高度な知識を持ち、科学に対して熱い想いを持つ人材が教壇に立ってくれるというのは、社会全体にとって悪い話ではないと思います。
教育学部を卒業して教員になる方々には、もともと理科に苦手意識を持っている方が少なくないと聞きます。周囲の教員達にとっても、刺激になるのではないでしょうか。

そんなわけで、実際に募集してみたのが、秋田県教育委員会。
結果は、上記の記事の通りです。

これで採用された方々が良い成果をあげると、「自分達もやってみようかな」と考える自治体が増えるかもしれません。
責任重大です。がんばってください!


【Googleからみた大学ランキング。】
■「日本の大学Webサイト、重要度トップはページランク「9」の慶応」(日経トレンディネット)

Webマーケティングを手がけるディーボは2月21日、日本の大学755校のWebサイトに関して、ページランクを調査した結果を発表した。サイトの重要度を0─10で表す米Googleページランクで各大学のWebサイトを評価したところ、ページランクの平均は5.09だった。また、最も評価が高いのはページランクが9の慶應義塾大学だった。
慶應大学は、Web関連技術の標準化を進める組織World Wide Web Consortium(W3C)のホスト機関として共同運営にあたっており、ページランク10のW3Cトップページからリンクされていることが高ランクにつながった。
(略)755校のうち最も多かったのは、ページランク5で446校(59%)。次いで、ページランク6の168校(22.2%)、ページランク4の113校(14.9%)だった。
ディーボは、「大学のWebサイトは比較的情報が充実しており、利用頻度も高い。また、他サイトからリンクされていることなどが、平均ページランクを押し上げた」と説明している。
(上記記事より)


「ページランク」とは、「Googleの検索エンジンが、そのページをどのくらい重要だと見なしているか」を示す値です。「ページランクなし」および、0から10までの数値で表され、数字が大きいほど、Googleが高く評価しているということになります。重要度が高いページほど、Googleでの検索順位も上がってくるので、「ページランク」の数字は結構、大事なのです。

ページランクの高さを決める最も大きな要素は、そのサイトに張られたリンクの「量」と「質」です。より多くのサイトからリンクを張られていれば、ページランクは上がります。また、「ページランクの高いページ」からのリンクであればあるほど、評価も上がります。
シンプルながら非常によくできているこの仕組みが、Googleを今の地位に押し上げたのですね。

で、大学サイトのページランクです。
上記の記事によれば、日本で一番ページランクの高いサイトは、慶應義塾大学だそうです。
大学ではランク5以上のサイトが多かったとのことですから、大学サイトというのはGoogle上では、影響力が高い存在だとされているようですね。
「できれば大学からリンクを張って欲しいなぁ」と、色々な企業や個人のwebマスターの皆さんは思っていることでしょう。

ちなみに、マイスターも試しにちょっと調べてみたら、以下のような結果に。

慶應義塾大学 → 9
早稲田大学 → 7
東京大学 → 8
京都大学 → 7
文部科学省 → 8
首相官邸 → 7
スタンフォード大学 → 9
ハーバード大学 → 9



【私立→公立。】
■「私大から公立大へ 全国初の転換を高知工科大と県が準備」(Asahi.com)

公設民営方式で運営されている高知工科大学(高知県香美市)を公立大学法人化させる準備を高知県と同大が進めていることが21日、分かった。順調にいけば09年4月にも、事実上の「県立大」となり、私立大が公立大に転換する全国初のケースになるという。県は、財政への影響などを含め慎重に検討した上で、県議会の議決などを経て国に申請する方針。
高知工科大は、97年4月開校。土地代や建設費など計約268億円を県が提供し、開校後の運営費用は、県が中心になって作った財団が前身の大学法人が負担している。大学間競争の激化で受験生は減少傾向で、07年度の入学者は定員の8割程度だった。
同大事務局によると、年間の運営費約42億円のうち、約29億円は授業料など学生納付金、12億~13億円は国からの私学助成金。公立法人化すると私学助成金は打ち切られるが、大学側は「私学助成金の倍程度の地方交付税が県に支給される」と見込んでいる。
これにより、授業料や実習費などを合わせて現在年約124万円になる学生の負担は、年約50万円程度に抑えられる見通し。同大の橋本大二郎理事長は「受験生の国公立志向も強まっている。前向きに取り組んでいきたい」と話す。同大事務局は「私学特有の就職指導や学生育成のノウハウを『県立大』として生かせれば、学生増加につながる」と期待している。
(上記記事より。強調部分はマイスターによる)


全国初のケースだそうです。
私学としては、定員まで学生を集められず、少しピンチ。
でも公立大学になると、私学助成金の倍の地方交付税が県に支給され、学費も半額以下になるので、盛り返すはず……という目算のようです。
教育や研究の内容は変わらなくても、看板を掛け替えることで大学が救われる(?)というのは、なんだか不思議な気もします。

同大の関係者にとっては良いことづくめの話ですが、見方によっては、受験生からの支持を得られていない私立大学を、県や国の税金を投入することで生き返らせようとしているという話にもとれなくはありません。
また、土地や建設費などを出した関係上、高知工科大学が経営にいきづまると県の立場がないのかな、なんて想像も、浮かばないではありません。

ただ、高知県には(国立の高知大学を含めて)工科系の大学が他にないので、最低限の教育機会を確保するために高知工科大学を存続させなければならない、という理屈は成り立つかも知れません。
いずれにしても、人にとって評価が分かれそうな話ではあります。
地元に済んでいる方々や県議会は、どう考えているのでしょうか。

あと、「私学特有の就職指導や学生育成のノウハウを『県立大』として生かせれば、学生増加につながる」というのも、よく考えてみるとどういうことなのか少しわかりにくいような。

私立大学と公立大学の違いについて、色々と考えさせられる報道です。


【チェーンメールの内容は吟味を。】
■「チェーンメールで昭和大に電話殺到「3歳の子供助けて」」(Asahi.com)

病気の子どもに輸血が必要だという作り話の「チェーンメール」が21日から携帯電話などで流され、入院先と名指しされた昭和大学病院(東京都品川区)に100件以上の問い合わせが相次いでいる。
メールは「知人の3歳の子が白血病で、昭和大に入院している。手術が受けられない状態で、誰かRHマイナスB型の方いませんか」という内容。連絡先の携帯番号まで記され、知人に回すように呼びかけている。ただ、携帯番号は現在、使われていない。
同院の担当者によると「病院に行けば血液を提供できるのか」「本当に入院しているのか」などの問い合わせが21日から相次いでいる。多い時で1時間に10件以上の電話が鳴り、業務に支障がでているという。
(上記記事より)


■「当院の名前が記載されたチェーンメールに関する緊急のお知らせ!詳細はこちらをご覧下さい。」(昭和大学)

困っている人がいるのだから……と協力してあげたくなりそうな内容ですが、内容がどうであろうと、「知り合いに転送してください!」みたいなメールを誰彼かまわず転送するのはやめましょう。
「善意」を演出したチェーンメールは、罪深いです。

↓ちなみに日本赤十字社によれば、現在、全国どの地域においてもB型Rhマイナスの輸血用血液は不足していないそうです。

■「B型Rhマイナスの血液に関するチェーンメールについて」(日本赤十字社)


【日本の将来の金融を担う人材育成のために。】
■「大学での社会人向け金融夜間講座を提言・経産省など報告書」(NIKKEI NET)

経済産業省や大手民間企業、大学などで構成する「高度金融人材産学協議会」は19日、日本の将来の金融を担う人材の育成・活用に向けた報告書をまとめた。事業会社で財務・金融の専門人材を増やすため、大学で社会人向けに金融の夜間講座を実施するよう提言した。事業会社が金融の知識を深め、金融機関と緊密に意思疎通できるようにする。
報告書は、財務戦略や財務諸表分析、デリバティブ(金融派生商品)など事業会社のニーズが高い科目を採り入れた半年から1年程度の金融初歩コースを大学の夜間講座で設置すべきだと提言。経産省は講座を開設する大学に予算措置を講ずることも検討している。M&A(合併・買収)など実務経験が重視される人材については大学院での教育プログラムの実施を求めた。
(上記記事より)


本当にニーズがあり、受講生が殺到するのであれば、大学はすぐに実施するはず。専門職大学院の受講生集めにどの大学も苦戦している中で、「設置すべきだ」と言われても、わかりましたと即答するのは難しいでしょう。
とは言え、必要な講座であるのなら、大学として開設を検討するのは大事です。

今後の業界の人材育成のためにどうしても重要だと考えるのであれば、大手民間企業の方々が大学に寄付講座を開設すればいいんじゃないかという気がしないでもありません。


以上、今週のニュースクリップでした。


夜、家に帰ると、たまに掃除機ロボがコードに絡まって、身動きとれなくなっていたりします。
それを見ると、なんだか、(人として)とっても申し訳ない気分になります。


今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
来週も、お互いがんばりましょう。

マイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。

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