マイスターです。

ついに来ましたね。

【教育関連ニュース】-----------------------------------------

■「大学『9月入学』来年度にも解禁、海外の人材呼び込む」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070918ur21.htm
------------------------------------------------------------
文部科学省は18日、現在は「原則4月」と定めている大学の入学時期について、年内にも完全に自由化し、各大学の判断に委ねる方針を決めた。日本の大学は、海外の大学に比べて外国人教員や留学生の受け入れが遅れており、「4月入学」がその最大の要因とされている。

同省では、この規定を撤廃することで、欧米などで一般的な9月入学の大学を増やし、優秀な学生や研究者を日本に呼び込む環境を整えたい考えだ。

学校教育法の施行規則は、「大学の学年は4月に始まり、3月に終わる」と規定している。ただ、現在も帰国子女や留学生などに配慮し、学生を学年の途中から入学させたり、卒業させたりすることは可能。2005年度も全国で322学部が4月以外に学生を受け入れたが、入学者は1569人(放送大学を除く)にとどまっている。

一方、世界のトップレベルの大学の間では、優秀な学生の争奪戦が激化しており、「『4月入学』が壁になり、優秀な人材が欧米などに流れている」との指摘が相次いでいた。このため、政府の教育再生会議が今年6月の第2次報告に「9月入学の促進」を盛り込んだほか、「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)2007」の中でも、4月入学の原則を見直すよう求めていた。

これらの提言を受け、同省は9月入学を進めるためにはまず、「原則4月入学」の規定を撤廃する必要があると判断。年内にも同施行規則を改正し、規定を「学年の開始と終了の時期は学長が定める」と改めることを決めた。早ければ来年度から、独自の判断で入学時期を定める大学が出てくることになりそうだ。

(上記記事より)
というわけで、教育再生会議も活動停止しちゃっているし、どうなるのかな……と思っていた「9月入学」でしたが、ついに自由化されることになりそうです。

一時は「原則として9月入学に」という方向性も出されていましたが、報道によると、「学年の開始と終了の時期は学長が定める」ということになる模様。

個人的には、「タイミングを世界に合わせる」ということと同じくらい、「4月 or 9月という2つの選択肢ができる」という点も大きいと思っておりましたので、ほっとしました。

さて、さっそく各紙がこのニュースを報じています。

上でご紹介した読売新聞は、以下のような指摘を。
9月入学を拡大するには、入試時期との調整も必要になる。夏に入試を行うことも可能になるが、毎年1月に実施されている大学入試センター試験をどうするかなどの課題もあり、日本で定着するには時間がかかりそうだ。

(「大学『9月入学』来年度にも解禁、海外の人材呼び込む」(読売オンライン)より。強調部分はマイスターによる)
センター試験、確かにどうするのでしょうか。

センター試験以外だけではありませんね。大学入試をどうするか。
2シーズンに入試をやるのか。それとも……。

現在は、冬に行う「一般入試」と、夏〜秋頃にかけて行う「AO入試」といった分け方がされている気がしますが、今後は、そういった分類も曖昧になってくるかも知れませんね。
文科省の調査によると、二○○五年度に九月入学などの制度を設けていた百五十三大学のうち、実際に四月以外の入学生がいた大学は約四割程度にとどまっている。中には導入後、出願者減少などを理由に、やめる大学も現れている。

(「9月入学さらに『自由化』 原則廃し大学が独自設定」(中国新聞)より)
「現状」を分析し、大丈夫か? と疑問を投げかける報道。
この点は、どのメディアにも共通していました。
教育再生会議が9月入学の推進を提唱していることもあり、文科省は4月入学の原則を撤廃し、学長の裁量に委ねることにした。カリキュラムなども9月入学に合わせて柔軟に設定できるようにする。

(「大学、9月入学を自由化・文科省、規則改正へ」(NIKKEI NET)より)
カリキュラムも、どうするか。
柔軟に設定できるようにする、とのことですが、入試を二回行えば、当然手間もかかります。
コストとのバランスをどうとるか、ですね。


いち早く、大学関係者の声を詳細に紹介していたのは、西日本新聞です。

■「『留学生受け入れやすい』『春の就職考えると疑問』大学入学時期自由化 九州は反応分かれる」(西日本新聞)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20070919/20070919_003.shtml
既に大学院の一部で秋の入学を実施している九州大は「本格的な導入を検討したい」と好感。同大学務企画課は「諸外国と同じく入学時期を9月とすれば、アジアからの留学生を受け入れやすくなる。実現にはさまざまな課題もあるだろうが、国際化は大学の方針でもあり、選択肢の拡大は歓迎」とする。

熊本大は、6月に政府の教育再生会議が「9月入学の大幅な促進」を盛り込んだ第2次報告を提出したことを受け、学内で協議を始めている。秋季入学者のカリキュラム編成をどうするかなど「問題点や課題を整理している段階」(入試課)といい、さらに検討を進める考えだ。

これに対して、西南学院大入試課は「帰国子女の入学にはメリットだが(4月入社が主流の)就職のことまで考えると、利点と言えるかどうか疑問」。福岡大教務部も「仮に4月、9月ともに入学時期を設けても、2つのカリキュラムを構成するのは簡単ではない」という。

鹿児島大入試課は「白紙の状態。文科省の通知が来てから検討する」と、今は静観の構えだ。

(上記記事より)
上記のように「反応が分かれた」とのこと。

「世界に合わせる」。
世界的な研究大学を目指す九州大などにとってみれば、それは歓迎すべきことかも知れません。

しかし、そうでない、つまり、「世界」を普段あまり意識することがない大学にとっては、従来の慣習に合わなくなるというデメリットの方が、大きいと感じられるかも知れません。


これから先、大学関係者からの意見が次々にメディアで取り上げられると思います。

すべての大学に突きつけられた「9月入学」という課題。
これにどのように応えていくか、各大学の出方が問われるところですね。

せっかくの機会です。
各大学とも、単に競合大学の真似をするだけではなく、「自分達はどのような教育環境を構築していくか」という議論を深めて欲しいと思います。

以上、マイスターでした。

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
にほんブログ村