2007年04月04日
日本大学が、Googleのオンラインアプリケーションサービスを導入
今のところ、Googleのサービスを愛用しているマイスターです。
メールはGmail、スケジュール管理はGoogle Calendar、地図を見るときはGoogle Map、ニュースはGoogle NEWS、お金がないときの暇つぶしはGoogle Earth(笑)と、気がつけば、何から何までGoogleです。別にえこひいきしているわけではないのですが、何しろ便利なので、自然とこうなりました。
(何となく、ネット業界にいたことがある人間にはこういうタイプが多いような気も)
最近では、「Google Docs」「Spreadsheets」というサービスの日本語版が公開されたということが、ちょっとした話題になりました。
■Google Docs & Spreadsheets
http://docs.google.com
簡潔に言えば、「Microsoft Word」のような文書作成ソフトと、「Microsoft Excel」のような表計算ソフトを、webブラウザ上で、誰でも無料で利用できるというサービスです。複数のユーザーが同じファイルを共同で編集できる等、従来のソフトにはない機能も兼ね備えています。しかもこれらのサービスでは、WordやExcelのファイルを読み込んだり、書き出したりできるのです。
今では、仕事をしたり大学でレポートを書いたりするときは、事実上「Microsoft Office」が必須です。WordやExcelを持っていなければ、社会人としてはおろか、学生としての生活も送れません。そして、Officeは有料で販売されているソフトで、結構高いです(アカデミック版は値段が下がりますが、それでも学生には痛い)。
そういうビジネスモデルを作り上げたMicrosoftという企業がすごいのです。
しかし、そんなMicrosoftの戦略に対して「Google Docs」と「Spreadsheets」はいずれ脅威になるのではないか……なんて、よく言われます。
だって、これらのサービスを使えば、Officeを買う必要がありませんからね。
でも「Google Docs」と「Spreadsheets」は、WordやExcelに慣れた人からするとまだまだ機能不十分で、とても既存のソフトの代役を完璧に務められるほどではありません。それに社会人でしたら、使い慣れない無料サービスで何か問題が起きるリスクを冒すよりは、多少お金を支払ってでも、皆と同じソフトを使うでしょう。
ですからGoogle好きのマイスターも、この二つのサービスだけは、未だにほとんど使っておりません。
そんなわけで当分Microsoftのビジネスは揺るぎないのかなー……なんて思っていたら、うおっと思う報道を見つけました。
【教育関連ニュース】-----------------------------------------
■「日本大学,全学部10万人学生にGoogle Apps導入決める」(ITpro)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070403/267317/
------------------------------------------------------------
まず、単純に人数の規模がすごいです。10万人のアクティブユーザーを得られるクライアントなんて、日本中探したってそうはありません。
参考までに申し上げますと、三菱UFJフィナンシャル・グループの従業員数(連結)が8万2,838人、みずほフィナンシャルグループが4万5,758人で、この2社が銀行業界の従業員数ランキング1、2位です。
※参考:「従業員数(連結):銀行」(就職四季報)
メーカーのように社員数がズバ抜けて多い業種を除けば、10万人が一斉に自社のサービスを使ってくれるなんてことは、ほとんどないのです。
さらに卒業生を入れて50万人なんてことになりますと、おそらく日本最多の従業員数であろう松下電器産業の33万4,402人を遙かに上回る規模になります。
Googleユーザーの人数を拡大させるという点で、日本大学のように巨大な大学がGoogle Appsを導入することのインパクトはものすごいのです。
そして、使うユーザーが主に「若い学生」であるということが、Googleにとっては見過ごせないメリットです。
今回日本大学は、学内のシステムをこのGoogle Appsのサービス群に、正式に置き換えました。
ですから、日本大学の学生さんや職員の方々は基本的に、日常的にこれらのサービスを使用することになるかと思います。
これまでなら「レポートはWordで作成して提出するのが当たり前」だったところが、今後は「Google Docsで作成」ということになるかもしれません。
しかも「Google Docs & Spreadsheets」の場合、
○学校の端末でレポートを制作して、そのままオンライン上に保存し、仕上げは自宅で行う
○同級生達とグループワークにより、オンライン上にある一つのレポートを共同で書き上げる
……なんてことも可能です。今にして思えば、なんと大学向きのサービスでしょうか。
こういった環境に4年間もいれば、Googleのサービスにすっかり馴染むはずです。
学生のうちに使い慣れたソフトやサービスは、その後も使い続けてくれる可能性が高いと言われています。
そう考えれば、Google側にとっては非常にメリットの多い契約だと言えそうです。
一方、日大側のメリットは、なんと言ってもコスト削減です。
まさに、Win-Winの関係。
こういうプロジェクトを、もっとも規模の大きいところと実現させたという点で、Googleもやるなぁと思ったのです。
もちろん、だからといって、学生達がMicrosoftの高機能な製品群を全く使わなくなるということはないでしょう。現時点では、有償のこういったソフトでしかできない作業があると思いますし。
それに卒業してどこかの組織に入ってしまえば、やはりMicrosoft Officeの製品は使わざるを得ないでしょう。
それでも今回のことは、Googleにとっては非常に効果的な一手であるはずです。
上記でもいくつかご紹介しましたが、IT関係のメディアはこぞってこの出来事を報じています。それだけインパクトの大きいことだからです。
今後はこの実績をひっさげて、他の大学にも、Googleの関係者が来るかも知れません。
大学によって判断は色々でしょうが、皆様は、どうされますか?
以上、マイスターでした。
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(過去の関連記事)
大学キャンパスの3次元CGを「Google Earth」上に構築するコンテスト
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50284760.html
メールはGmail、スケジュール管理はGoogle Calendar、地図を見るときはGoogle Map、ニュースはGoogle NEWS、お金がないときの暇つぶしはGoogle Earth(笑)と、気がつけば、何から何までGoogleです。別にえこひいきしているわけではないのですが、何しろ便利なので、自然とこうなりました。
(何となく、ネット業界にいたことがある人間にはこういうタイプが多いような気も)
最近では、「Google Docs」「Spreadsheets」というサービスの日本語版が公開されたということが、ちょっとした話題になりました。
■Google Docs & Spreadsheets
http://docs.google.com
簡潔に言えば、「Microsoft Word」のような文書作成ソフトと、「Microsoft Excel」のような表計算ソフトを、webブラウザ上で、誰でも無料で利用できるというサービスです。複数のユーザーが同じファイルを共同で編集できる等、従来のソフトにはない機能も兼ね備えています。しかもこれらのサービスでは、WordやExcelのファイルを読み込んだり、書き出したりできるのです。
今では、仕事をしたり大学でレポートを書いたりするときは、事実上「Microsoft Office」が必須です。WordやExcelを持っていなければ、社会人としてはおろか、学生としての生活も送れません。そして、Officeは有料で販売されているソフトで、結構高いです(アカデミック版は値段が下がりますが、それでも学生には痛い)。
そういうビジネスモデルを作り上げたMicrosoftという企業がすごいのです。
しかし、そんなMicrosoftの戦略に対して「Google Docs」と「Spreadsheets」はいずれ脅威になるのではないか……なんて、よく言われます。
だって、これらのサービスを使えば、Officeを買う必要がありませんからね。
でも「Google Docs」と「Spreadsheets」は、WordやExcelに慣れた人からするとまだまだ機能不十分で、とても既存のソフトの代役を完璧に務められるほどではありません。それに社会人でしたら、使い慣れない無料サービスで何か問題が起きるリスクを冒すよりは、多少お金を支払ってでも、皆と同じソフトを使うでしょう。
ですからGoogle好きのマイスターも、この二つのサービスだけは、未だにほとんど使っておりません。
そんなわけで当分Microsoftのビジネスは揺るぎないのかなー……なんて思っていたら、うおっと思う報道を見つけました。
【教育関連ニュース】-----------------------------------------
■「日本大学,全学部10万人学生にGoogle Apps導入決める」(ITpro)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070403/267317/
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グーグルは4月3日,オンライン・アプリケーション・サービス「Google Apps」を日本大学に導入したことを明らかにした。既に7学部3万人の学生を対象に稼働しており,最終的には全学部10万人まで拡大していく。さらに同校卒業生を含む約50万人へのサービスも計画している。この報道を読んで、Googleは一番効果的な相手をパートナーにつけたなぁ……と感心しました。
日本大学が導入を決めたのは教育機関向けに無償で提供する「Google Apps Education Edition」。2GBの容量を持つメールサービス「Gmail」,スケジュール管理サービス「Google Calendar」,音声やテキストをリアルタイムでやり取りできるメッセンジャーサービス「Google Talk」,ブラウザ起動時のホームページのデザインやコンテンツをカスタマイズできる「Start Page」,ドキュメント共有や共同編集が可能なオンライン・ワープロ/表計算ソフト「Google Docs & Spreadsheets」,Webページ作成ツール「Google Page Creator」で構成する。
(上記記事より。強調部分はマイスターによる)
まず、単純に人数の規模がすごいです。10万人のアクティブユーザーを得られるクライアントなんて、日本中探したってそうはありません。
参考までに申し上げますと、三菱UFJフィナンシャル・グループの従業員数(連結)が8万2,838人、みずほフィナンシャルグループが4万5,758人で、この2社が銀行業界の従業員数ランキング1、2位です。
※参考:「従業員数(連結):銀行」(就職四季報)
メーカーのように社員数がズバ抜けて多い業種を除けば、10万人が一斉に自社のサービスを使ってくれるなんてことは、ほとんどないのです。
さらに卒業生を入れて50万人なんてことになりますと、おそらく日本最多の従業員数であろう松下電器産業の33万4,402人を遙かに上回る規模になります。
Googleユーザーの人数を拡大させるという点で、日本大学のように巨大な大学がGoogle Appsを導入することのインパクトはものすごいのです。
そして、使うユーザーが主に「若い学生」であるということが、Googleにとっては見過ごせないメリットです。
今回日本大学は、学内のシステムをこのGoogle Appsのサービス群に、正式に置き換えました。
ですから、日本大学の学生さんや職員の方々は基本的に、日常的にこれらのサービスを使用することになるかと思います。
運用は日本大学独自のドメインで行い、「NU-MailG」というシステム名称で提供される。また、スタートページを学生それぞれの「マイポータル」として利用し、既存システムと連携する計画だ。例えばスケジュール管理の「Google Calendar」を通じて、奨学金の締め切り日や授業科目の変更に関する情報などを把握できるようにするといった利用法が考えられている。
(「日本大学がGoogle Apps採用、学生10万人のコミュニケーション基盤に」(ITMedia エンタープライズ)より)
日本大学では、メッセンジャー機能で課題や宿題について話し合ったり、カレンダー機能で学校行事や授業科目の変更を確認したりといった使い方を想定。これらの機能を短期間かつ安価に実現できたことが導入の理由としている。しかも冒頭のニュースでご紹介した通り、このGoogle Appsには、オンラインのワープロ/表計算ソフトである「Google Docs & Spreadsheets」が含まれているのです。
(「グーグル、Webアプリケーション群を日本大学の学生10万人に提供」(ITPro)より)
これまでなら「レポートはWordで作成して提出するのが当たり前」だったところが、今後は「Google Docsで作成」ということになるかもしれません。
しかも「Google Docs & Spreadsheets」の場合、
○学校の端末でレポートを制作して、そのままオンライン上に保存し、仕上げは自宅で行う
○同級生達とグループワークにより、オンライン上にある一つのレポートを共同で書き上げる
……なんてことも可能です。今にして思えば、なんと大学向きのサービスでしょうか。
こういった環境に4年間もいれば、Googleのサービスにすっかり馴染むはずです。
学生のうちに使い慣れたソフトやサービスは、その後も使い続けてくれる可能性が高いと言われています。
そう考えれば、Google側にとっては非常にメリットの多い契約だと言えそうです。
一方、日大側のメリットは、なんと言ってもコスト削減です。
「日本大学は元々学部単位でメール・システムを構築しており今回のGoogle Apps導入で2億円程度のコスト削減を可能にしたと聞いている」(グーグル)という。
(「日本大学,全学部10万人学生にGoogle Apps導入決める」(ITpro)より。強調部分はマイスターによる)
グーグル日本法人によると日大がGoogle Appsの導入を決めたのは今年1月。既存の学生管理システムやセキュリティシステムとの連携を約2.5カ月で行って、4月にカットオーバーした。既存のクライアントPCを使うため、ハードウェアの新たな投資はない。Google Appsは米国の大学での導入が活発で、アリゾナ州立大学などが採用。国内では日大での10万人の利用が、過去最高という。もともと規模が大きいからというのもありますが、2億円の削減というのは小さくありません。この2億円を教育や研究の他の部分に投資できるのだと考えてみれば、これは大変なことです。
(「独自ドメイン、ライセンスは無料 日大がGoogle Apps導入、学生10万人が利用へ」(@IT)より)
まさに、Win-Winの関係。
こういうプロジェクトを、もっとも規模の大きいところと実現させたという点で、Googleもやるなぁと思ったのです。
もちろん、だからといって、学生達がMicrosoftの高機能な製品群を全く使わなくなるということはないでしょう。現時点では、有償のこういったソフトでしかできない作業があると思いますし。
それに卒業してどこかの組織に入ってしまえば、やはりMicrosoft Officeの製品は使わざるを得ないでしょう。
それでも今回のことは、Googleにとっては非常に効果的な一手であるはずです。
上記でもいくつかご紹介しましたが、IT関係のメディアはこぞってこの出来事を報じています。それだけインパクトの大きいことだからです。
今後はこの実績をひっさげて、他の大学にも、Googleの関係者が来るかも知れません。
大学によって判断は色々でしょうが、皆様は、どうされますか?
以上、マイスターでした。
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(過去の関連記事)
大学キャンパスの3次元CGを「Google Earth」上に構築するコンテスト
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50284760.html
shiki01 at 23:55
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1. 就職四季報WEB [ 最新ブログをまとめて検索 ] 2007年05月10日 05:04
みんなの就職活動日記 http://www.nikki.ne.jp/ 考働主義 http://www2.kodo-ism.com/xo/ 就職四季報WEB http://job.toyokeizai.co.jp/
この記事へのコメント
1. Posted by 画伯
2007年04月05日 11:10
去年、9月くらいにアメリカでこの発表がなされた直後にGoogleに
コンタクトをとり聞いたのですが、
・データ、サービスの保証はしない。
・US主導のサービスなのでいきなり仕様が変わる可能性がある。
・メンテナンスにより、告知無くいきなり、システムが止まることがある。
・掲示される広告を消す・制限することはできない。
・認証以外で暗号はしない。
・秘密保持契約は結べない。
・USの都合で明日サービスを止めた、としても責任は持たない。
・ユーザの削除はGUIで一つずつ
といわれ、即決であきらめました。
個人的には、日大もよくやるなぁ、と思っています。
入学、卒業、就活のときにいきなり何か起きたらどうするのでしょうか。。
別途契約しているのでしょうか。。
画伯
コンタクトをとり聞いたのですが、
・データ、サービスの保証はしない。
・US主導のサービスなのでいきなり仕様が変わる可能性がある。
・メンテナンスにより、告知無くいきなり、システムが止まることがある。
・掲示される広告を消す・制限することはできない。
・認証以外で暗号はしない。
・秘密保持契約は結べない。
・USの都合で明日サービスを止めた、としても責任は持たない。
・ユーザの削除はGUIで一つずつ
といわれ、即決であきらめました。
個人的には、日大もよくやるなぁ、と思っています。
入学、卒業、就活のときにいきなり何か起きたらどうするのでしょうか。。
別途契約しているのでしょうか。。
画伯
2. Posted by hnagoya
2007年04月05日 16:55
はじめまして、昔ちょっと大学の情報センターで働いていたことがある者です。
ユーザ管理系についてはAPIが提供されているので、自前でそこだけ用意すれば
>・ユーザの削除はGUIで一つずつ
なんてことはないのだと思っていたのですが、画伯さんのコメントによると違うようですね、残念。
http://www.google.com/a/help/intl/ja/edu/administration.html
リスクマネージメントは重要だとは思いますが、google の無料サービス以上に高信頼な学内システムを構築運用できている大学ってどれくらいあるのでしょうか:-)
ユーザ管理系についてはAPIが提供されているので、自前でそこだけ用意すれば
>・ユーザの削除はGUIで一つずつ
なんてことはないのだと思っていたのですが、画伯さんのコメントによると違うようですね、残念。
http://www.google.com/a/help/intl/ja/edu/administration.html
リスクマネージメントは重要だとは思いますが、google の無料サービス以上に高信頼な学内システムを構築運用できている大学ってどれくらいあるのでしょうか:-)



