マイスターです。

この「俺の職場は大学キャンパス」は、高等教育を中心に、広く「教育」に関わるトピックを扱っているブログです。
教育に関わるテーマは様々です。私達の社会で起こるおよそすべての事象が、教育に関連しているといっても過言ではありませんからね。そんな中で、個人的に「これはお知らせしたい」と思った取り組みや団体を、日々ご紹介させていただいているわけです。

ところで、本ブログのサイドバーには現在、「プラン・ジャパン」のバナーを貼らせていただいております。
様々なトピックの中でも、とりわけ途上国の子供達に対する開発援助の取り組みには、個人的に関心を持っています。教育とは、人間が本来持っている可能性を伸ばす行為ですよね。しかし、世の中にはなんらかの社会的理由によって、その可能性を伸ばせずにいる人々がいるわけです。教育という仕事に携わっている以上、やはりそういったところは気になるのです。

本ブログは、幸いにも現在、教育に携わる、あるいは興味がある多くの方々に読んでいただいております。そこで微力ではありますが、この場を使ってプラン・ジャパンのような団体をご紹介し、少しでも世の中の教育格差を考えることに貢献していけたらなと思っています。


というわけで、今日は、カンボジアの子供達に教育支援を行っている、日本の団体をご紹介します。

【教育関連団体紹介】----------------------------------------

■NPO法人 かものはしプロジェクト
http://www.kamonohashi-project.net/

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実を言うとマイスター、「かものはしプロジェクト」の方からメールをいただいたのですね。それでご説明を拝見し、簡単にではありますが本ブログでご紹介させていただこうと考えた次第です。




「NPO法人かものはしプロジェクト」は、児童買春問題を様々な職業訓練から解決していこうとしている団体です。寄付に頼らない持続的・発展的な自立収益型を目指しているとのことです。

■「こどもたちとカンボジアのこと」(かものはしプロジェクト)
http://www.kamonohashi-project.net/know/cambodia.html


子供達に十分な教育が提供されないというのは、途上国にしばしば見られる問題です。その原因は

○貧困や大人の無理解のために、子供が労働力にされている

○政治的に不安定で、子供が戦闘員にされている

○公教育が未整備である


……など様々です。経済、政治、文化的背景を始め、多くの問題が絡み合っているのが大きな問題です。

カンボジアの場合、ここに「子供の売春」という、さらに深刻な問題が加わります。非常に残念なことですが、これには私達日本人も無関係ではありません。日本人も、「買って」いるからです。

そんな状況を見かねた日本の若者達が、問題解決のために立ち上げた団体が、「かものはしプロジェクト」というわけです。

「子供の保護」から訓練、そして後述する収益事業まで、問題解決のための一貫した流れを作って、活動しています。


同団体によれば、カンボジアでは現在、15,000人もの子どもたちが買春の被害に遭っており、就学率は15%(2000年度の中学一年)だったとのことです。
識字率は全国で68%。文字が読めないことは当然、就職の障害となります。貧困から抜け出せない要因となり、悪い循環ができあがります。
「カンボジアでは学校教育は無料であるが、教師が給料の安さからお金を要求するケースが多い」のだそうです。


こういった問題を断ち切るために重要なのが、教育です。



「かものはしプロジェクト」では、職業訓練センターを核にした教育・職業訓練活動をモデルにしています。
この職業訓練センターでは、子どもたちに教育活動を行うだけでなく、職業訓練に関連した商品を日本向けに開発・販売します。職業訓練センターの運営資金を、センター自らが稼ぐことにより、子どもたちの教育活動の場として、持続的・発展的に活動できると考え、子ども・家族・かものはし自身が支援に頼らない「自立収益型のモデル」を理念とし、進んでいます。
とのこと。あらゆる非営利団体に言えることかも知れませんが、この「自立収益型」というのは、こういった活動を進める上で非常に重要なことです。継続的に成果を上げる事業とするためですね。

もちろん、立ち上げからすぐの自立は、なかなか難しいでしょう。しかし、団体の理念に「自立収益」があるかないかは、大きな違いです。寄付だけに頼った活動では、安定した支援活動を継続して行えません。

このように経営センスを武器にして社会問題を解決する人のことを、「社会起業家」といいます。「かものはしプロジェクト」は、社会起業家的な理念を持って活動している団体なのですね。


■「目標としている事業モデル」(かものはしプロジェクト)
http://www.kamonohashi-project.net/know/model.html


事業の詳細は、↑こちらにあります。
職業訓練センターでただ訓練するだけでないのが特徴です。
事業部が、日本企業からWEB制作やデータエントリーの仕事を受注し、それに従事してもらう仕組みを構築しているのですね。ITアウトソース事業です。


このあたりに関して、「かものはしプロジェクト」のスタッフの方から、詳細なご説明を送って頂いたので、以下、引用させて頂きます。
(1)PC教室プロジェクト
2004年度のPC教室でEXCEL・WORDの訓練を実施しました。
次のステップとして2005年7月〜10月に現地のNGOであるCCH(Center for Children's Happiness) と提携し、CCHの子ども6人に実践形式でデザインスキルとビジネススキルを学んでもらいました。

その後2006年1月〜3月には小規模なWEBサイト構築の訓練を実施しました。その結果、PCスクールからシンガポールへの高校留学が決まった子ども(ナルンくん)を輩出することができました。

以下CCH所長メソチカさんの言葉
「ナルンは本当に賢い子です。前は何もしらなかったけれど、CCHにきて、かものはしと出会ったことでナルンは英語とコンピューターが出来るようになりました。シンガポールへの留学も決まり本当に感動しています」
(2)農村調査
子どもたちに必要な支援を詳細に設計するために、児童買春問題に関して再度調査・分析を行ってきました。
さらに具体的なコミュニティにわけいり、何が問題なのか、どのようなものが求められるのかを考え、その結果、農村で職業訓練支援をしているWPという現地NGOを提携先として選定しました。

職業訓練と市場をうまく結びつけ、貧困層の収入向上を目指し、商業的性的搾取のリスクを軽減することをミッションとして農村プロジェクトを現在事業展開させています。
(3)会員事業の展開
かものはしを急激に成長させていくために、そして子どもたちを守るために、多くの人との輪を広げ、少しずつ知恵と力を借りる必要があります。

そのために、会員事業ではカンボジアと子どもたちをより身近に感じてもらおうと考えています。

具体的には子どもたちが制作したE-cardやPC用壁紙を配信、さらにはカンボジアの子どもやスタッフも入ったかものはし人コミュニティをWEB上で創っていく、などを展開しています。
また会員事業に限らず、カンボジアと日本のかけはし事業としてスタディツアーも行っています。


いかがでしょうか。

最後の「会員事業」については、↓こちらに詳細が書かれています。

■「かものはしサポーター」(かものはしプロジェクト)
http://www.kamonohashi-project.net/support/supporter.html


プラン・ジャパンと同じで、毎月決まった額を寄付し、子供達と交流をするというモデルなのですね。月々1,000円とのことですから、より参加しやすいかもしれません。



以上、簡単にではありますが、「かものはしプロジェクト」の取り組みをご紹介させていただきました。
なお、こうした「かものはしプロジェクト」の活動は、国内外の各メディアで取り上げられています↓。

■「プレスルーム」(かものはしプロジェクト)
http://www.kamonohashi-project.net/about/press.html


同団体の活動にご興味を持たれた方は、直接、お問い合わせをされてみてはいかがでしょうか。

また、メールマガジンも発行されていますので、まずはそちらで、活動について知るのもいいのではと思います。


以上、マイスターでした。

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※7/9追記

最後にご紹介した「会員事業」についてちょっとだけ補足を。

こちらの収益は、事業モデルの初期段階における、活動資金の補助として運用されています。将来的には上記でご紹介したとおり、IT事業部や、職業訓練所などの収益による、完全な自立収益型を目指している、とのことです。
ですので将来的には、会員事業の収益には頼らない事業サイクルを構築されるのでしょう。これは、確かに大切なことです。

でも、「会員事業」の方には、活動を通じて会員を啓発し、「会員を育てる」という主旨もあるのですね。この会員事業を通じて、会員の皆様がカンボジアのことを、より自分の周りのこととして身近に捉えられるようになるのです。ですからこれはこれで、単なる「収益源」以上の、大切な役割があるということですね。なるほど。
良くできたモデルだと思います。
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※途上国の子供達を支援する活動を行われている皆様へ

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